秩父・仙台まほろばの道

秩父と東北地方の伝説・神話を探訪。

べんべこ太郎

2017-07-02 | 東北地方の伝説(山形県)
結構前の話ですが、
以前から気になっていた伝説の場所へ行ってみました。
天童にある妙見神社です。
ここに不思議なお話が。。。



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むがしむがしのごどだっけど。
ある村さ一人の坊さま来てお経読みながら回ってだっけんだど。
村さは宿なてねがったもんだがら、村人の家さ泊めでもらうごどにしたんだど。
晩飯のあど、たまに家の人が悲しそうな顔してるもんだがら、坊さまが理由を聞いだら、
神社の裏山さは怪物がいで、三年に一度、若い娘置いでこねど、村中で暴れまわるんだど。
村人の娘も二年前に神社さ置いできたもんだがら、たまに思い出しては悲しぐなるんだっけど。
 
坊さまは、その話聞いで、真夜中に神社さ行ってみだんだど、ほして静がに待ってだったらば、
ふとあったげ風吹いできて、生臭い匂いしたがど思ったら、
怪物らが集まってきて酒盛り始めだんだど。
しばらぐして酔っぱらった怪物らが歌うだいだして、
「ボンボゴボン、おらんだが一番おっかねなは、信濃の国のべんべご太郎だ。ボンボゴボン」
って歌うんだっけど。

それ聞いだ坊さまは村人さ
「お世話になったお礼に来年は必ず娘さんの敵討ちしてけっがらな」
って約束して旅立ったなだど。
ほして一年たった頃、坊さまは信濃の国で、べんべご太郎っていう大きな犬を連れで
戻ってきたなだど。
坊さまは、夜中になっとべんべご太郎ど一緒に、神社さ出がげだんだど。
 しばらぐして、犬の吠える声ど怪物らの唸り声が聞こえできて、
それが一晩中続いだごんだど。
 
朝になって、村人が恐る恐る神社さ行ってみっと、大狸の死がいがごろごろ転がってで、
疲れ果てだべんべご太郎は坊さまの膝で寝ったったど。
次の日、坊さまは、またべんべご太郎ど一緒に旅に出たなだど。
 
どーびんと。

(山形弁の昔話)






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たぬきがこの地方に多く、田を荒らすので犬で(またぎ犬?)で退治した
という地元の話のようですが、それにしても「信濃のべんべこ太郎が怖い」
というのはどういうこと?



以前、このことについて書いてました。
再度、引用します。

「この田麦野から山を越えた所に、芭蕉の句で有名な山寺立石寺があります。
立石寺は慈覚大師の開基になる天台宗の古刹です。
また、ヒヒ退治で有名な早太郎伝説の残る信濃の光前寺は、
慈覚大師の直弟子である本聖上人が開いたもので、
立石寺と光前寺は深い関係があったことが分かります。 」

もしかしたら、べんべこ太郎を連れて来た僧とは山一つ越えた立石寺の僧であり、
信濃のべんべこ太郎とは、早太郎と同様に光前寺に飼われていた狼犬だったのかもしれません。

霊犬、早太郎伝説として、静岡県磐田市に伝わる話で、
見付天神社では田畑が荒らされないようにと、
毎年祭りの日に白羽の矢の立てられた家の娘を、
生け贄として神様に捧げる人身御供という悲しい習わしがあったと。
その怪物とは老ヒヒなんですね。


http://www.kozenji.or.jp/contents/hayatarou.html

立石寺は、マタギの磐二(司)、磐三郎伝説があります。
この人たちのことを、猿とよばれてました。



さて、そのべんべこ太郎のそばにある墓らしき祠を拝見して驚き。
いつ誰が、この謎の石を置いたのかわかりませんが、
昔の写真をみるとこの祠の中は空だったんです。
どこからか持ってきたものを、置いたような感じですけど、
宇賀神ですね。頭がないんですけど・・・。


頭が人間の顔で、身体がとぐろを巻いた蛇の姿。
左=埼玉県秩父・金昌寺/右=神奈川県厚木市・七沢温泉/
※「石仏鑑賞の手引き」より

むむ~、どうやら、宇賀神を崇拝する人たちがいた場所かもしれません。
東北に多い行基は、奈良の東大寺を建立した人ですが、
参考にしたお寺が、奈良県喜光寺だそう。
喜光寺は、菅原道真を祀るのですが、べんべこ太郎の静岡県見付天神社は、
矢奈比賣命(やなひめのみこと)ですが相殿に、菅原道真を祀る。
それで、喜光寺も宇賀神を祀る。

詳しいことはわかりませんが、水晶山が近くにあるのが気になりました。
水晶山は、水の精といわれた修験の山です。
面白山にしろ、山寺、他にも観音堂(マリア観音もあります)三つの瀧不動尊や、
龍伝説の雨呼山などなど、面白い伝承の寺社や山がた~くさんあります。



※龍泉寺の秘仏。
かつては子安観音として信仰されてきたが、隠れキリシタンの遺物だそう。
子安観音は、キリシタンが祀ったマリア様が多いと思います。
幼いキリストを抱いた生母マリアの姿につくられた高さ40cmの観音像。
素敵なマリア様でした~。



マリア観音の写真はこちらに載ってます。(山形への旅)
http://yamagatakanko.com/spotdetail/?data_id=2209

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さて、久々の若松寺へ。
一昨年だったか、冬の雪の多い若松寺へ行った時、
アイスバンで上まで登れず途中から歩いていったことがありました。

本堂を拝んだ後、急にバラバラと大粒の雨が降ってきました。
最初、葉にあたる音がなんだろう?と思っていたら、
主人が「雨だよ」というので、まさか、と思ったら冷たい雨粒が。
ほんの1分くらいだったか雨はすぐやみましたが。
天気のよい晴れの青空に、急に雨が降ってきたのには、
びっくりしました。不思議なお寺ですね。



私は3度目になるのですが、何度行っても若松寺はいいですね。
他にも良いお寺はありますが、私はここの弁財天が好きです。
クロアゲハが何羽も飛んでましたよ。
クロアゲハの森と勝手に名づけた・・・。
とても静かな森。そして優しい。





このお寺は、縁結びの神様として有名です。
以前にブログに書いているのですが、先に述べた行基の話と、
宇賀神のことを書いてました。シンクロしてて面白い。

若松寺と弁財天
http://blog.goo.ne.jp/inehapo/e/785d799474aa152813aec3168d995db2

引用、「ウカ」は、カタカムナの言霊では、「生まれ出る力」と解釈されます。
ウの力は、子宮そのもの。
渦を巻く蛇は、出産のスパイラルのエネルギーと思います。
渦巻く大地のエネルギーと共に生まれ出る力はものすごい威力を放つもの。
ヤマタノオロチが大地のエネルギーを描写した地球であるならば、
ウカ神は、地球の命=エネルギーを表現した神といえます。
蛇や龍信仰は、爬虫類という単純なものではなく、「縄」である。
縄文は「縄の文(ふみ)」なので、出雲の注連縄がとても大きいのは、
縄文から受け継ぐ精神を現すものだと思います。
役小角も縄文的性格をもつ修験者といわれています。


※円空の宇賀神。

おまけ-------------------------------------------------

※主人とそばを食べにいった「水車そば」なんだが、元祖「鳥中華そば」を食べた。
そばでないが、めちゃくちゃ美味しかった~♪(おすすめ)

ということで、
・・・ということで?何もまとめになってませんが、
最近、女性性が気になっているところで、こういう渦巻きのシンクロは有難い。
また、妙見様は宇賀神でもあり、宇賀神は弁財天と繋がっていると思いました。




※関山の大滝
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