16日午前10時13分ごろ、新潟県上中越沖を震源とする強い地震があり、新潟県柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯綱町で震度6強、新潟県上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱を観測した。
病院に搬送された8人が死亡したほか、負傷者は900人を超えた。
政府は官邸に対策室を設置、警察庁も災害警備本部を置いた。
気象庁は「平成19年新潟県中越沖地震」と命名。震度6強の地震は今年3月の能登半島地震以来。中越地方は3年前の新潟県中越地震に続く被災となった。
被災地では最大震度6弱を含め余震が70回以上続いており、気象庁は「今後1週間、最大で震度5強から6弱の余震が起きる恐れがある」と警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、震源地は新潟の南西約60キロ、震源の深さは約17キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6.8と推定される。柏崎市で最大20センチの津波を記録。同庁によるとプレート(岩板)の浅いところで断層がずれて起きた地震で、能登半島地震や平成16年10月の中越地震と同じタイプという。
新潟県などで住宅780棟が損壊した。自衛隊は新潟県の災害派遣要請を受け、現場に約450人の隊員を派遣した。
停電は最大で新潟県約3万5000戸、長野県約2万1000戸。
柏崎市でガスと水道の供給が停止され、両県で約6万戸が断水となった。
柏崎市と長岡市などの間に敷設された地中のパイプラインも壊れ、原油が流出した。
新潟県内では、柏崎市や上越市など6市町村に100カ所以上の避難所を開設。避難者は1万人を超えた。