続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

人間兵器

2007-11-01 02:47:05 | TRPG
先のD&Dシナリオでは私は戦士キャラを使っていました。
名前は「アローガム」といい「ナイト・オブ・ザ・カリス」というクラスの悪魔狩り専門家です。
強いことは強いのですが、攻撃以外はまるでダメな極端な人でもあります。
防御:紙ペラ
移動:どん亀
ザコに囲まれただけであっという間に袋叩きにされて死にます。敵の攻撃をまるで避けられませんから。
使用条件の面倒な重火力兵器みたいなものです。
よって当然自分だけで運用するにはおのずと限界があります。

戦闘開始前、後ろから声が聞こえてきます。
「まず、アローガムにエンラージかけて、巨大化させて…」
「ヘイストもかけて、速度上げて攻撃回数増やして…」
「準備整ったら敵集団のまん前にテレポートさせて…」
「アローガムはその間、自分にブレスウェポンでもかけといてよ」
「はい…」
なんで他の人たちが私のキャラクターの戦闘手順の相談してるんでしょうか。

準備整いました。
「行けー!アローガム出撃だー!」
「はい…」
自分で何もしなくても、目の前に斬るべき敵が既に並んでました。
上げ膳据え膳、至れり尽くせりで申し訳ないです。ホント。

1ラウンド後。
先ほどまで吠えてたデーモンたちは、原形とどめぬスクラップに変わっていました。
終わりましたよー、ぶった切りましたよー。
また、後ろから声が聞こえます。
「うん、そのまま残りも殺っちゃってー」
「ダメージ食らったらまたこっちに戻すからー」
「はい…」
わかりましたよ。私は黙ってダイス振ってればいーんでしょ。
6の目をたくさん出せるように気合込めてればいーんでしょ。ぐす。

戦闘が終わりました。
後ろで作戦参謀ズがなんか言ってます。
「これだけデカイダメージを出せると戦略に十分組み込めるねー」
そうですか、ありがとうございます。
「もうちょっと火力か、手数を増やせないかなー」
そうですね、もっとお役にたてると思います。
「ギラロンズ・ブレッシングで腕を4本にしてカギ爪攻撃も足せればねー」
何を言い出すんですか、あなたは。
「肩から触手生やす呪文とか無かったっけかなー」
あったら使う気なんですね。

その後もフェードイン(何に?)させようだの、鎧の中にテレポートさせたら蒸着可能だの、黙って聞いていれば人の使用キャラを改造素体のように扱う、アホいアイデアがボロボロと。
いいでしょう。やってください。
鎧内に無理矢理テレポートさせられてテックセッターしようが、なにかにフェードインして強殖装甲しようがかまいません。
すでに勝手に巨大化させられてビッグ・アローガムにされてますから。
キャタピラパーツ履かされて「陸戦用ランド・アローガム」
ロケットブースター背負わされて「空戦用スカイ・アローガム」
スクリュー付けられて「水中戦用マリン・アローガム」
とか、いずれされるんでしょう。本人の意思とは無関係に。


ラスト戦闘で決定的な事態が起こりました。
ボスの魔法にかかったアローガムは敵の支配下におかれ、味方を攻撃するようになってしまいました。
その瞬間に、後列から飛び出し支配妨害を行うミスラルエッジ。
場面としては悪くありません。当然の判断です。
ですが。
その光景から「鉄人28号のリモコン奪い合い」しか連想できなかった私は思い込みが強いのでしょうか。

画像はやさぐれた気分の発露です。深い意味はありません。

思い返せば、自分の意志で決めたことなど何も無かった。
みんな他人(この場合はウチの参謀エルフズ)の決めたレールに乗っかって来ただけ。
命令されるまま戦い、ダイスを振ってきた。それだけだった。

このままじゃいけない。ダメな大人になってしまう。

ボクが、ボクが一番上手くアローガムを扱えるんだ!

移動・遅いです。
防御・脆いです。
戦いの間合いに入る前にアウトレンジ攻撃でフルボッコにされました。
すいませんでした。
助けてください。
ボク1人じゃなんにも出来ません。

今日もまたデーモン相手にダイスを振ります。
1発目ー、当たりー、58ダメージ。
2発目ー、当たりー、49ダメージ。
3発目ー、ハズレー。
追加の4発目ー、当たりー、64ダメージ。
トータルでー、171ダメージ。
「さすがだー」
「与えるダメージが桁違いだ」
「それじゃあ、次は後列のほうを叩こう。テレポートで送り込むよ」
「はい…」

誰だい、兵器に心を持たせるなんて残酷なコトしたのは?

D&Dの高レベル戦闘って哀しいな…。
いや、こんなに他人に依存してるPCはコイツくらいだ。
同パーティーのもう1人の戦士のネアさんは、素早く接敵したり、守りを固めたり、ラッシュかけたり、怒ってヨダレ垂らしたりと自分1人で何でも出来る自立した女性ですし。
(でもネアさんがキレた時には、どうしてもアントニオ猪木のテーマが頭の中で流れるんだよな)

私も早く彼女のような自立したPCにならんといけませんね。


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