稲垣税理士の いつも笑顔で!

あれこれ思いつくままに。何かのヒントになるといいのですが。

平成24年の「経営革新実務研修会」

2012年07月25日 | 講師・セミナーご報告
明日は豊田市で標記研修の講師をさせていただきます。
もう何年もこの役をお引き受けしていますが、実は講師も研修を受けるのです。
必ず東京に集まって講師団研修を受講します。そしてTKC全国会の先輩方から受け取った最新情報と「情熱」を地域に届けるのが講師の役割です。
今年の研修のテーマは

「社長の経営力・資金調達力の強化を支援する」

です。今年の「最新情報」を知り、「社会や銀行の変化の方向」を知り、「要求される条件」を知り、その上で私たちも変化していく必要があるのです。私たち会計人が変化することにより、そして学ぶことにより、社長さんたちにも変化の必要性を伝達できるのです。

私たち会計事務所は、今まではこんな仕事をしていました。
①日頃から会計の適時な記録のしくみを維持する。
②必要な資料がすぐに提出できるようにする。
つまり関与している企業さんが銀行の融資を受けるときに、試算表や部門別管理表や資金繰り実績表、資金繰り予定表、行動計画書、経営計画書などがすぐに印刷できるお手伝いをしてきました。
さらに③支店長さんの前で、資料の解説をすることもありました。

これからは、そうした資料がすぐ出てくると同時に、(会計事務所ではなく)社長さんがスラスラと説明できるようでないとダメと言われるようになります。会計を自分で理解し、行動している経営者がいる企業こそが、「厳しい内外環境を勝ち抜く自立的な中小企業」とみなされるのです。

そういう企業を支援していこう、そういう企業を増やしていこう・・・という方向性が経済産業省の中小企業政策審議会の企業力強化部会で中間とりまとめとして公表されました。

経営者にとって分かりやすい会計のルールとして「中小企業会計要領」も策定されました。これを理解したうえで自社を説明できる経営者でないと、応援してもらえません。

さらに、銀行では、中小企業金融円滑化法の最終延長の出口戦略の中で、貸倒引当金の計上に伴い、正常先に対する融資も条件が厳しくことが予想されます。そうしたことが予想される現状を理解し、危機感をもって年度末を迎える覚悟が必要です。要するに「実現可能性の高い経営計画」を持たない企業は、融資対象外になるかもしれないのです。

こういう世の中の変化(求められる中小企業の姿)を知った上で準備を着実に行う。いま出来ていなくても、出来るための準備をする。これが私たち会計事務所の重要な仕事になっていきます。

明日からの研修を通じて、この危機感と使命感を、そして私たち会計人こそが中小企業のみなさんを支えるのだという情熱を、受講されるみなさんにお渡しする。それが講師の役割です。丸一日の研修ですが、がんばりますよ。





最新の画像もっと見る