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上海我

2011年12月01日 | 今日の写真
深夜バスみたいな座席の飛行機に乗って上海へ向かう
揺れる機体に不安を抱きながらも
辛うじて海を越える
10年前、大阪南港から船に乗って越えた大きな海

いつも変わらないのは生き方だ
それが歌舞伎なのかエスプリなのかFW的なのか
ただ変わらないのか変わったのか
とにかく旅は続いているようにみえるだけ

上海は確かにだいぶ変わっている
それ以上に自分も変わっている
思い出を旅してもロクなことにならないのを知っている
知ってはいるけどセンチメンタルな気持ちを求めて
夜の外難へ向かう地下鉄2号線に乗る
それにしてもいろんな国で地下鉄に乗るのが好きだ

途中で
満員列車の車両の中を
スピーカーで音楽を流しながら
マイクで歌って歩く若い夫婦がいた
お母さんが子どもを抱えながら歩いてお金を集めている
その後ろを頭を下げながら唄を歌って歩くお父さん
ほっぺが真っ赤っかで煤けたジャケットを着ていた
行動的な物乞いというのだろうか
生きるために
きっと今でもきっと
上海駅の建物の外では
そんなふうな浮浪路上生活者たちがいるんだろうか

それにしてもこの寒さは身にしみる
上海がこんなにも寒かったなんて想像もつかなかった
外難で10年振りに見た夜景はなんだか
鈍い光を放っていて
あの時プージャンホテルから独り宛もなく彷徨い歩いた感動を
なんとも思い出そうとするのだけど
確かに今と同じようにどこか違和感を感じていたようにも記憶する
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