因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

『ウィンズロウ・ボーイ』

2005-09-11 | 舞台

*テレンス・ラティガン作 常田景子訳 坂手洋二演出
 1940年から50年代のイギリス演劇の第一人者ラティガンだが、日本での知名度や認知度はいまひとつか。自転車キンクリートの鈴木裕美が戯曲の演出を熱望し、マキノノゾミ、坂手洋二に声をかけて「ラティガンまつり」と称する三作連続公演が実現した。
 第一弾の本作は、初日開けてからネットの口コミがじわじわと増えてきた。「これは掘り出しものだ」の声を聞くうち、突如決意してチケット予約した。
 休憩をはさんで三時間弱、身を乗り出して必死で見てしまった。
 出演俳優は…正直なところあまりよいとは思えず、直前までこの公演に食指が動かなかったのは、みたいと思える俳優がほとんどいなかったからである。申しわけないが。これは芝居の内容よりも出演俳優の顔ぶれで判断してしまう、わたしの悪い癖のためである。
 芝居を見た後、「この俳優さんは一押しだ!」とは思わなかったが(申しわけない)、ラティガンさんは好きになった。半券割引を大いに利用して、続く『ブラウニング・バージョン』も『セパレート・テーブル』にも足を運ぶことだろう。たぶんこれが本作をみたことのいちばんの収穫である。



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