因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

風琴工房code.23『紅の舞う丘』

2007-04-08 | 舞台
*詩森ろば作・演出 下北沢 ザ・スズナリ 公式サイトはこちら 公演は11日まで
 1980年代初頭、大企業を辞めて自ら化粧品会社を設立した女性と、彼女とともに汗を流した仲間たちの数年間を描いた物語。よい製品を作りたい、ほんとうの美しさを追求したいと闘う様子は、さながらプロジェクトXと朝の連続テレビ小説を足して二で割ったようである。冒頭、床の切り穴から谷本咲子(松岡洋子)と都築真知子(大崎由利子)が上がってくる。元はカメラのレンズ工場だったここで、新しい会社を作ろう!咲子のテンションは最初から高く、それに「もう、わけわかんない」と困惑する満知子も相当のハイテンション。次々に現れる仲間たちも同様で、うわ、これは参ったなとドン引き・・・と思ったが、一瞬も気の緩むことなく2時間見入ってしまった。なぜ?

 本作上演にあたって、いくつかの化粧品会社を取材したそうである。相当丹念な取材を行ったのであろう、作者の並々ならぬ熱意、それに応える俳優、スタッフの心意気が伝わってくる。それが強すぎて前述のハイテンションになったのであろうか。異質なキャラクターの人物造形もあわせて、いやこれはちょっとという気持ちは最後まで続いた。しかしそれを補ってあまりある何かが、この舞台には感じられたのだ。帰宅後夕食も後回しで、上演台本をガツガツと読む。

 これはもっとよく考えたい。今夜のところはここまで。

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