因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

テアトル・エコーe-blood第8回公演『遭難、』

2007-08-05 | 舞台
*本谷有希子作 川本克彦演出 恵比寿 エコービル5階稽古場 公式サイトはこちら 公演は5日で終了
 昨年秋上演され、大評判だった劇団、本谷有希子公演『遭難、』を自分は見逃した。舞台をみた友人知人の意見は「めっぽうおもしろかったが、戯曲としてはどうなのだろうか?」「おもしろかったが、女性にとってはちょっとイヤかも」といういささか複雑なものであった。手放しで賞賛するのはためらうが、他にないおもしろさがあったことは否めないということだろうか。さらに戯曲より先に岸田戯曲賞の選考の詳細をネットで読んでしまったり、本谷有希子の『遭難、』は自分にとって宙に浮いた、厄介な存在になっていた。

 今回テアトル・エコーのチラシを見たときも「行こう!」と即決できず、チケット予約までに少し時間がかかった。覚悟に近い感覚で単行本になった戯曲を購入し、一気読み。そのあとで見に行くことを決めた。なぜか。わたしは自分が怖かったのかもしれない。本谷有希子の作品を手放しでいいと思ってしまったらどうしよう、逆にまったく楽しめなかったらどうしよう?ほとんど自意識過剰なのだが、その自分の小さいことも情けないし、いやはや本谷有希子は実に厄介な存在である。

 恵比寿のテアトル・エコーの稽古場はぎっしりの満員であった。逃げ場のない客席で、はじめて舞台『遭難、』に対峙した。自分は試されている。この舞台をどう感じるか、その気持ちをどのように表現するか。この夏の大きな宿題である。

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