”しんさん”のよもやま話

僕のビジネス感や社会現象に対する意見とかを趣味のヨットやゴルフ等の話を織り交ぜながらよもやま話的に発信します。

しんさんのよもやま話

2017年04月01日 15時18分34秒 | Weblog

4月1日(土) 雨のち曇

普通列車の長い旅は座席さえ確保できれば絶好の読書スペースとなる。今回の明石までの旅でも文庫本1冊読み終えた。
最近名古屋にいる時は中々居場所がないので朝は喫茶店でのモーニングコーヒータイムが読書の時間である。その他地下鉄に乗っているわずかな時間も大抵文庫本を読んでいるのが常である。
手当たり次第の乱読であるが最近は2人の作家にいつも戻って来ている。

一人は葉室麟氏の時代小説である。「蜩の記」から始まって同じ羽根藩の小説「潮鳴り」と続き、間にサラ・パレッキーの推理小説や坂井希久子氏の「居酒屋ぜんや」シリーズなどが割って入ったけど結局また葉室麟氏の「陽炎の門」「銀漢の賦」に戻って来て今は「螢草」を読み始めた。彼の作品は架空の藩の小説でありながら実在した人物も随所に出て来ていかにも現実味があるものが多い。そしてすべての作品を通して武士と言う男の生き様や友情の在り方など現代の我々が忘れかけた何かを彷彿させるのである。「銀漢の賦」では三人の竹馬の友が地位、身分の違いの中で友に助けられながら正義をまっとうするのである。そしてその中に出て来る女性たちの愛情の在り方にも感動するのである。それぞれが自分の身分・地位の中で友を思いながら過酷な宿命とも言える決断をし、人から何を言われようとも信じる道を邁進する姿は美しい。男子たる者かくありたいと思うのだが、多分誰もできはしないのであろう。誰もができないことをやり遂げるから感動があるのかもしれない。ただその陰に心の支えとなる悲劇の女性がいることもまた心を動かされる。

もう一人は池井戸潤氏の小説であるが、こちらは現代社会の矛盾に対して断固たる正義を貫く者たちの賛歌でもある。彼の作品についてはTVドラマで放映されて多くの方々が知る所であろうから僕の感想は止めておきます。ただ一言。最近読んだ「民王」は本を読みながら一人で笑ってしまう部分もあって従来の重々しさとはちょっと違った面白みがあります。まぁ彼の書評はこのぐらいにしておきます。


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