”しんさん”のよもやま話

僕のビジネス感や社会現象に対する意見とかを趣味のヨットやゴルフ等の話を織り交ぜながらよもやま話的に発信します。

しんさんのよもやま話

2009年11月13日 07時14分08秒 | Weblog

11月13日(金)?

今日は早朝からです。実は今日から4日間の予定で台湾に行ってきます。従ってこのブログも今日でしばらくお休みです。

さて今回は七福神の第4話、弁才天の話です。
弁才天は元々インドの神で妙音天の名もあるように、音楽・芸能の才や智弁の才をつかさどる神様です。左手に琵琶を持ち右手でこれを弾奏している姿で描かれています。

インドでは川や池、湖などの水を神格化した農業神だったものが弁舌の女神と結合して学問・音楽・芸術の女神の性格が付加されたようです。その後仏教の守護神となっても音楽・芸術の神としての性格はそのまま引き継がれました。

日本では弁才天を弁財天とも書いて財産をもたらす商売繁盛の神としての面が強調されていきます。平清盛は青年時代に不遇をかこち、弁才天に祈ったことで救われたと言われています。そのため安芸の宮島の厳島神社建造し、弁才天を祀ったと言われています。

弁才天ほど神仏習合思想の中で数多くの神々が結合されて現在に至っている神はないかもしれません。そう言う意味ではもっとも現世利益に深くかかわった神とも言えると思います。
日本古来の稲の神である宇賀神、水の神である水神と結合し、また稲荷と結合した茶吉尼天(ダキニ天)とも結合していくことになります。ちなみにダキニ天はキツネに乗った天女として描かれます。こうして水神信仰、観音信仰、吉祥天信仰、稲荷(ダキニ天)信仰など様々な信仰を吸収・継承することで一躍人気が高まったようです。
そのため民衆が期待する福を授ける神として、豊穣・多産・エロス・蓄財・出世といった現世利益の代表的な神様となるのです。

ここで一つ昨日の訂正をしておきます。弁才天の使者をキツネと言ってしまいましたが正確にはダキニ天の使者がキツネであって、弁才天の使者は白蛇です。ごめんなさい。そんなところからお金が貯まるように蛇皮の財布が作られたかもしれません。

弁才天を祀った有名なところとして日本五大弁才天を紹介しておきましょう。琵琶湖に浮かぶ竹生島の宝厳寺(ほうごんじ)、宮島の厳島神社、江ノ島の江ノ島神社の三つが日本三大弁天です。さらに奈良吉野の天河弁財天社と宮城の牡鹿半島金華山の黄金山神社を合わせて五大弁天です。いづれも海岸・湖・川といった水に関係する風光明媚なところに祀られており、元々インドで水の神だったことは不思議と継承されています。

これで七福神の主だった神様は話終りました。残りの福禄寿、寿老人は中国の道教の神様です。簡単に説明すると、福禄寿は道教では万人の理想とされる長い白髭の老翁です。また寿老人は道教では寿命をつかさどる神です。最後に布袋ですが、中国に実在した高僧がモデルと言われ弥勒菩薩の化身とも言われる満面笑みの肥満型の僧です。禅宗が盛んな室町時代に掛け軸によく使われていたことから神格化したのではないかと思います。

以上で4回に渡って書いてきた七福神の話は終わりです。簡単に書こうと思ったのですが結構むずかしくて中々うまく書けなかったことをお詫びします。弁才天だけでも一冊の本が書けるくらい奥が深いですね。素人の僕がまとめようとしてもうまくいくわけがないのは当たり前かもしれません。ただ今回つくづく思うことは、聖徳太子の神仏習合思想のすごさと言うか発明は日本と言う国の在り方に大きく影響を与えたのではないかと思います。なにしろ日本古来の神社と思っていたのがいつの間にかインドの神様を祀っているのですから。そんな意味では日本人と言う民族は、あまり善悪にこだわらない、極めて自然体で物事を受け入れる寛容な人達で、根本は結構道教的だったのかもしれません。

今日は早朝に書いています。これから3泊4日で台湾に旅行してきます。もう5年ぐらい前に約束していたままになっていたことですが、やっと今回実現しました。そんな訳で昔はいっしょに仕事をしていた仲間達ですが現在は仕事も場所もまったく違う4人で遊んできます。台北は中華料理のおいしい所と聞いていますのでいろいろ食べまくってこようと思います。
それでは来週までさようなら。


コメント (1)
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