徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

再・建築家の流儀-4

2019-01-22 08:31:23 | 建築家との家づくりの流れ
 ハウスメーカーや設計施工一貫の工務店などに家づくりを依頼すると、他社と案の比較はできるが金額の比較にはならないのだ。

 そもそも設計施工の場合、各社が思い描いた計画図面での見積となる為、計画内容が違うので金額が違ってくるのは当たり前。

 

 そうなると設計施工での比較はファクターが多くなり明白に比較をすることが困難。

 建築家に依頼すれば、半年かけて打合せしてきた理想の一案で見積が出る。そうなれば比較のファクターは金額のみで、建築家が推薦した施工業者であれば腕前は間違いない。

 数社からの見積が提出されると見積の精査に入る。見積書の内容(数量、金額)が適正かどうかをチェックするのである。

 私の場合、提出された全ての見積書を精査することは無く、提出された中で一番安かった見積書をチェックする。

 この作業、一般の人にはまずできない。我々は今までやって来たデータから数量や金額の比較が可能なのだ。

 見積の精査が済むとあとは安い見積書を提示した施工業者とネゴ交渉に入る。

 ネゴ交渉した金額でも予算オーバーであることが多いので、ここからは減額案の提示と採否の判断をクライアントと協議に入る。協議の結果、金額が合意に達すれば工事契約となる訳だ。

 ここまでくれば設計作業は終了。約半年の年月をかけた設計から、後は工事の着工を待つばかりとなる。

   
 ~つづく~

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-02-27 13:24:24
初めまして。
基本設計が終わるまでには契約と以前の記事で書かれてました。ということはお金が発生するかと思います。
しかし、本記事では、予算オーバーであることが多いとあります。
せっかく理想の1案で話を進めても、予算オーバーであれば規模を縮小せざるを得ないので、「こんなはずじゃなかったのにな...」となりそうで、なんだか違和感を感じました。
建てる側とすれば、予算内に収めていただけると思って、建築家に話をするかと思うのですが、建築家としては、予算内に収めることよりも、理想を求めて、後から削っていって予算内に収めるという作業が一般的なのでしょうか?
契約金を先に支払って、予算オーバーだから規模縮小となると、やり切れない想いになりそうな気がします。
建築家の立場として、予算と理想の1案とのバランスの取り合いはどのようにお考えですか?
契約金を払ってる以上、契約解除しても全額返って来ることはないと思いますし...

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