Pfizer/BioNTechのワクチン、BNT162b2 米政府が1億回分を確保 2回接種で1人分39ドル
7月22日、米政府は、米Pfizer社と独BioNTech社が開発中の新型コロナウイルスワクチン、1億回分を購入することを合意した。米政府は受取時に19億5000万ドル(約2090億円)を支払う。
Pfizer社の発表文によると、米政府が購入するのは、mRNA遺伝子組み換えワクチンのBNT162b2で、米厚生省と国防総省が購入契約を結んだ。年内に1億本分の供給を受けて、米国民に無料で投与する。さらに来年以降最大5億本分を追加取得することも可能になっている。
米食品医薬品局(FDA)が安全性と有効性を確認して承認するか、緊急使用許可(EUA)を受けることが条件となっている。
この契約では、米国政府は、対象者一人当たり、ワクチンを2用量接種する場合には39ドル、1用量の接種では19.50ドルの価格で購入することになっている。新型コロナウイルスのワクチンの価格を取り決めた最初の契約となった。
米投資銀行のアナリストは、この契約について「COVIDワクチンの価格設定に重要なベンチマーク(指標)を提供するだろう」と述べた。
これに対して、WHOと国際枠組みを推進している国際組織GAVI(ワクチンと予防接種のための世界同盟)の広報担当者は、39ドルという価格についてコメントを控えながらも、現時点で具体的な価格を予測することは不可能だとした。(Reuters 7月25日)
ファイザー社は10月にも当局の審査を受けた上で20年末までに1億本、21年末までに13億本の供給を目指すとしている。 ファイザー社は、年内に1億回分、来年には13億回分のワクチンの製造を目指している。
トランプ政権は、100億ドル(約1兆700億円)を投じて、「ワープスピード作戦」を強力に推進し、全国民が1回接種するのに相当する3億本のワクチン提供を2021年初めまでに実施することを目指し、コロナ禍を克服する最大の対策として位置づけている。
一方、5日発表の資料によると、J&Jはヤンセン部門が開発するワクチン候補について米国内での大規模生産と1億回分の供給で合意した。 BARDA(米生物医学先端研究開発局)は今回の合意内容に対して10億ドル(約1050億円)を超える拠出を約束しているという。
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国際メディアサービスシステム研究所 International Media Service System Research Institute(IMSSR)
2020年1月1日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
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