快傑ズバットが面白いので各話感想を書く(11~20話)

Amazon プライムビデオで観ている『快傑ズバット』のお話。前回の感想記事を書いてから1ヶ月以上経ってしまいました。ので、ぼちぼち続きを書いていこうかと思います。

各話感想(11~20話)

話が中盤になっていくにつれ、1~10話で構築されたストーリーのテンプレートをやや崩すような展開も見られるようになってきました。その辺の「差分」を意識して観ると、より面白くなりますね。

11話 死ぬな友よ! 危機一秒前

ズバットスーツの弱点が描かれるエピソード。ズバットスーツのタイマーが作動して5分以上経過すると、スーツが爆発して体がバラバラになってしまうという(タイマーのスイッチを切れば爆発は避けられるが、ズバットスーツはその性能を発揮しなくなる)。そしてその情報が、すぐさまダッカーに漏れているところがまたスゴイ。ダッカーの情報網が非常に優秀であることが窺えますが、なのになぜ早川=ズバットというコトには気づけないんだダッカー。

これ、流れ的にはズバットスーツの改良・強化のフラグだと思うんですが、結局早川は改良に失敗してしまい、20話まで観た段階でも再改良しようという動きはありません。なんてこったい。

この話でも早川と東条の関係性がクローズアップされますが、東条は「警視庁内部にも、ズバットの暴力行為は行きすぎであり指名手配すべし、という動きがある」と言い早川に自重するよう促す一方、東条自身は民間人であるみどり(飛鳥の妹)とオサムくんを囮に使うなど警察官の行状としては問題ありまくりな行動もしており、どっちもどっち感がスゴイ。

  • ボス:ゴッドタイガー
  • 用心棒: 黒のゴルファー 左丹(ゴルフの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 銃器密輸極悪犯人!

12話 死刑執行10秒前

シリーズ中2回しかない、メインライターである長坂秀佳以外の人が脚本を書いたお話。そのせいか、窮地に陥った早川がいつもより苦戦しているように見えたり、ズバッカーが早川の呼びかけに応えて勝手に動き出したり、敵を倒して「この者 強盗殺人犯人!」ってカードを投げるタイミングで東条がやってこなかったり(少し遅れる)、遅れて東条がやってきたあと変身を解いた早川が現れたりと、「お約束のパターン」から微妙にズレている、なんとも言えない違和感があります。これはわざとそうした、というよりは、脚本家がそこまで意識してなかった感じがしますね。

とある田舎町の警察署長が実は悪の組織のボスだったっていう、ありがちといえばありがちなストーリー。……なんですが、自らの手下を使って郵便局に保管してあった現金を強奪した挙げ句、郵便局長をその犯人に仕立て上げ、逮捕後そのまま磔にして死刑にしようとするっていう、北朝鮮もビックリの独裁ぶり。しかも死刑を執行しようとする手下たち、皆上半身裸で黒の三角頭巾を被っているというKKK団の亜種みたいな出で立ちで、「警察とはなんなのか」としばらく悩んでしまうこと請け合いです。

  • ボス: 警察署長
  • 用心棒: ブーメランジャック(ブーメランの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 強盗殺人犯人!

13話 少年殺し屋のバラード

高校が舞台の話になっておりますが、登場する「高校生」が非常に時代を感じさせて良いです。そしてとある高校生を殺し屋に仕立てようと悪の組織が暗躍するのですが、そんなに殺し屋業界は人材不足なんでしょうか。まぁ、登場する用心棒がなぜか虚無僧ってところを見ると、実際人手不足なのかもしれません。しかもこの用心棒、「尺八ボウガンの達人」ってもう何が何だか……(ただし腕前は日本じゃあ二番目)。

敵のボスである毒さそりは、ズバットスーツの活動限界が5分であることを知っており、戦いを5分以上引き延ばすよう指示を飛ばします。……そのわりに、ズバットが登場したときには「貴様誰だ!」と誰何の声を上げており、ダッカーの下部組織に対する情報共有の甘さを指摘せざるを得ません。しかも引き延ばしの指示も空しく用心棒もやられてしまうのがまた。

  • ボス: 毒さそり
  • 用心棒: 虚無僧三朗太(尺八ボウガンの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

14話 白羽の矢 涙の別れ

ストーリーの初っぱなから、ヒヒ大権現なる神を祀る山伏みたいな集団(実態はただのヤクザ)が町を練り歩き、住民に若い娘を生け贄として差し出すよう要求するという怒濤の展開。逆らえば子供を大量に殺すと脅迫し、生け贄の娘たちはどこかへ売り飛ばすつもりらしいですが、こんな堂々とした人身売買がまかり通ってる町ってスゴイですね。っていうか警察仕事しろ。

用心棒は大工の名人、カーペンター勘十郎。相変わらずヤクザの用心棒としてはまったく意味不明なスキルの持ち主。しかも外見は『てなもんや三度笠』の藤田まことのような格好でありながら、「カーペンター」(英語で大工の意)なんてハイカラな名前付けているっていうセンスがたまりません。ホントに、なんでこうも毎回ここまで突っ込みどころの多いキャラクターを用意できるのでしょうか。

後半のバトルシーンでは、とある事情で死に装束を身に纏った早川が日本刀片手に敵をバッタバッタと切り払うという、ヒーローものというより時代劇さながらの場面も。かと思えば、敵の投げた爆弾に吹き飛ばされた早川が一瞬のうちにズバットに変身するという、ダイナミック極まりない演出がステキです。

なお、ここでも戦いを引き延ばすようボスから指示が飛び、「3分はおろか3日掛かっても俺様を倒すことはできんぞズバット!」と豪語するカーペンター勘十郎でしたが、やっぱりその後瞬殺されてしまいます。さっきの自信はなんだったんだ。

  • ボス: 赤耳
  • 用心棒: カーペンター甚十郎(大工の名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

15話 哀しき母の子守歌

今度はストーリーの初っぱなから、ナチスの軍人みたいな格好した敵のボス(ウルフガイ)が部下と共に街中をジープで暴走しながら拳銃を乱射するという、前回以上に頭のイカれた展開に目眩がします(褒め言葉です)。しかもこのウルフガイ、話の後半では建物にガソリンをぶちまけ、「この町は灰になった方が良い!」などと言いながら火を付けた葉巻を放り投げようとするなど、頭のネジのハズレ方が割と大きめの人のようです。

この話の一番の見所は、シリーズ初の女性用心棒である駒太夫。しかしこの駒太夫、根っからの悪人というワケではなく、ちょいとワケありの用心棒。母親に対する反発から家を飛び出し悪の手先になったものの、心の奥底では母親に対する思いが……というよくある話ではあるんですが、しょーもない用心棒が多かった中でのこの展開はなかなか意表を突かれました。

  • ボス: ウルフガイ
  • 用心棒: 駒太夫(曲ゴマの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

16話 殺しのぬれぎぬ 哀しみの健

初の前後2話構成。ゆえに、この16話と次の17話は同じ敵になります。前回の駒太夫といい、ここでストーリーのフォーマットを敢えて崩す展開が続きますね。

前回のウルフガイが妙にナチスっぽい格好だな、と思っていたら、今度は「ナチスジャガー」とモロにナチスな敵が出てきます。ただ、格好はナチスっぽく無く、ジャガーの覆面で顔を隠した出で立ち。用心棒は「バーテン左京次」という名前なのでカクテル作りの名人なのかと思いきや、「凄腕の大酒飲み」……って飲む方だった。でも勝負する内容はシェイカーを使ってのダイス振りと、もうワケがわかりません。

敵の雰囲気がいつもと変わらないので、そこまで苦戦するようにも見えないんですが、敵は早川の偽物を用意し、早川に殺人の疑いが掛かるように仕向けるなどの策略を巡らします。本物の早川がズバットに変身して偽早川とバーテン左京次の2人と戦うも、さすがに時間が厳しくなり倒しきれずに次回へ続く展開。偽早川は宮内洋がそのまま演じているので、ズバットとの対決シーンはなんか見ちゃいけないものを見ている気分になります。

なお、偽早川の見分け方はマフラーと手袋の色。本物は白で、偽物は黒です。

  • ボス: ナチスジャガー
  • 用心棒: バーテン左京次(大酒飲みの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: 無し

17話 嘆きの妹 ふたりの健

16話の続編。この話では早川と偽早川が直接対決するシーンがあるんですけど、うまいこと2人の顔が同時に映らないようになっています。絶妙なカメラワーク。ボスと用心棒も前回と同じなんですが、用心棒のバーテン左京次はナイフとフォーク投げの名人というコトになっております。

この話で、ナチスジャガーの正体が16話から登場しているこの町の若き町長だったという事実が明らかになるんですが、実は16話と17話のオープニングクレジットで1人の役者さんに町長の名前(大月春彦)とナチスジャガーの役名表記がされているため、これに気付いてしまうといきなり正体モロバレなんですよね……。

そして、こういう特撮モノで前後編になった場合、だいたいは主人公のパワーアップフラグであると理解しているんですが、特にパワーアップしないままナチスジャガー倒しちゃうんですよね、ズバット……。

  • ボス:ナチスジャガー
  • 用心棒: バーテン左京次(ナイフとフォーク投げの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

18話 危うし!シャボン玉の恋

敵のボスの名前は黒ひげ、なんだか危機一髪な感じの名前ですが、誰もその正体をしらない模様。ただし、これもOPクレジットの役名表記であっという間にモロバレです。

この黒ひげ、あろうことか毒ガスを幼稚園に散布して園児を無差別殺害しようと目論んだりしてますが、まさかその20年近くあとに、首都圏の地下鉄車内でサリンガスばらまくカルト集団が現れるなんてズバット制作陣も思っちゃいなかったでしょうねぇ。

  • ボス: 黒ひげ
  • 用心棒: 死神サミー(アメフトの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪毒ガス犯人!

19話 悲恋 破られたラブレター

「ラブレター」という単語に、なんとも言えない時代を感じます。しかもこのお話に登場するヒロイン(八鹿いぶき)、10日もかけてラブレターを書いたというんだから、なんでもLINEかメールで済ませてしまう現代とは重みが違います。

……が、このいぶきさん、告白しようとしていた男(石上新也)の父親が悪の組織(デビル団)に殺されるところを目撃してしまい、デビル団に追われる身に。襲われたところを早川に助けられたものの、今度はデビル団の計略で殺しの濡れ衣を着せられそうになり、それを真に受けた石上には警察に通報される有様。

とはいえ、いぶきは最後までその事実を信じようとはせず、話の最後に「失恋できるうちが青春さ」という早川に対して「失恋なんてしてません。警察に電話したのはあの人じゃありません」とキッパリ。……と思いきや、早川が立ち去ったあとに自分で書いたラブレターを破り捨てる……って、こんな女心も学べるとは、なんてタメになる特撮なんだズバット。

あと細かい話ではあるんですが、ズバットでは敵のボスを倒す際に「飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」と問い詰めるのがテンプレになっていますが、この話から「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」と日付を付け加えるようになりました。アリバイ調査は大事ですね(?)。

  • ボス: セントデビル
  • 用心棒: レッドフォード(鎖がまの名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

20話 女ドラゴン 涙の誓い

2度目の女用心棒のお話。ただし、今度は本物の女用心棒(レッドドラゴン)と、東条の部下である女性刑事が敵組織に潜入するために化けた偽レッドドラゴンの2人が居るという、少々ややこしい展開。

本物のレッドドラゴンが敵(青十字軍)に雇われる前に、偽レッドドラゴンが先に接触して潜入を図るものの、早川はすぐに彼女が警察官と見抜く。しかも、敵のボス(十文字青兵衛)も彼女のことを疑っていた。信用してほしくば早川を倒してこいという青兵衛の言葉に、早川を本気で倒そうとする偽レッドドラゴン。それは警察官としてどうなんでしょうか。

そうこうしている間に本物のレッドドラゴンがやってきて正体がバレてしまうものの、ズバットが問答無用でレッドドラゴンと青兵衛を倒して一件落着。ズバット、相手が根っからの悪なら女だろうと容赦しません。

  • ボス: 十文字青兵衛
  • 用心棒: レッドドラゴン(中国武術・八卦掌の名人、ただし腕前は日本じゃあ二番目)
  • カードの文言: この者 極悪殺人犯人!

ズバットスーツの弱点を描いたエピソードや、初の前後編といったフラグになりそうなエピソードがありながら、それを無視してなんもパワーアップしないまま敵を倒すズバットは非常にストイックなヒーローであると言わざるを得ません。特にスポンサーからの要望とか無かったんでしょうか。

一方で、ズバットスーツの弱点を把握しながらも、相変わらずワンパターンなやられっぷりを繰り返すダッカーの下部組織、及びズバットの正体が早川であるという事実には一向に気づけないダッカーには少々失望せざるを得ません。君たちは本気でズバットを倒す気があるのか!

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