専門?

2013-10-26 00:11:02 | 絵画鑑賞、創作

  雨。天気予報の外れは無く、週末は結局雨となった。

 イオンモールでフェルメールの複製画展の催しをやっているらしい。本物の輝きを見て来たから行かないが、フェルメール全作品が一堂に会せばこういう雰囲気になるんだろうという感覚は味わえると思う。絶対に実現不可能な展覧会である。ところでフェルメールは”専門画家”だったのだろうか。写実的表現からすぐに細密描写に人生捧げたみたいな感じになっているが、実際のところ、神業みたいなタッチが物質の質感、存在感を表現している。頑な専門家があんな自由な筆触でああいう絵を構成出来るとは思えない。大概、専門に特化しすぎると退屈な作品が出来上がってしまう。絵ばかりやっていて面白い画家もかなりいるが、極度の貧困だったりアル中だったりと何となく専門家的ではない。工業デザイン、建築デザイン、その他デザイン物はとかく専門家になり易いが、そういう人達が考えたり作ったりしたものはつまらない。狭い内輪だけで満足しているような、遣る瀬ないデザイン。”新しい”とかいう言葉が彼らの殺し文句である。かのスティーブ・ジョブズ氏だってITには何の関係もないフォントにやたら執着したそうではないか。専門に特化しすぎず、いろいろ挑戦し、経験した方がきっといい物が作れるんだと思う。本当にそれだけに集中したいなら、気違いのようにその方面に向かなければならない。

 そう言う人って希有な存在なんですけどね。北斎とか。絶対真似できっこありませんよネ。


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