最初、同僚から聞かされた時、「日本の?ハイチの?」と聞き返してしまった。
どちらでもありそうだけれど、今野田首相が辞任の方が可能性は低いか。
このConille首相が国会で承認されるのにも半年くらいかかった。
Conille氏指名の前の2人の候補は与党の反対で却下されて、
やっとこさ席に着いた。
その間私たちはいろんなことが省庁で動かなくて、
地団駄踏んでたの。
在任の大臣も、次官も、ほぼ半年お暇を頂いたみたいになっていて。
会いに行っても何だか威厳がなく、
「元気?日本の家族は元気か」なんて聞いてきて、少し癒し系になってて。
重要な政策決定は責任が取れないので下さず。
二人とも次の仕事探ししてる風だった。
我々の仕事というのは、
自分たちで子どもたちに予防接種打ったり、
教材配ったりするわけでは決してなく、
そういう案件を作って省庁にはんこを押してもらうことだったり、
省庁の職員をトレーニングすることが非常に多い。
だから政治が動かないとたいへーん。
やることはあり過ぎて、足踏みしている暇なんてないのに。
辞任した首相の conille氏は、元デュバリエ独裁政権時代の官僚を父に持ち、
アメリカの大学を卒業し、産婦人科医になり、
さらに経済学者ジェフリー・サックスを師事し、クリントン政権下ではハイチ担当のスタッフ。
国連開発計画のニジェール事務所長も務めたという、筋金入りの肩書き。
こんな人でも、ハイチの政界では我慢しきれなかった。
原因は大統領と官僚に挟まれ、主導権を握れず、大統領と不仲になっちゃったらしい。
元ポップ歌手の大統領は、やる気も人気もあって結構なんだけれど、
内閣でも主導権を握ろうとしすぎて首相の役割までやっているとの噂もある。
まあ実際のところはわかりませんが。
ということで、またこれから仕事が幾分か滞ります。
がーーーーーん。
ちょうど、契約切れる前にやること、ハイチに残していくことの構想を描いて、
だだだーーーっと走り始めたところだったのに。
ちょうど来週も教育大臣とドナーとの会議があるんだけれど、中止か。
大臣がいなくなると、いろんなことに署名がされなくて困るのだ。
そうすると私たちがいろんな国の皆様から頂いている資金の期限が刻々と近づいてきちゃうのだ。
こういうことが原因で、お金を使い切れなくなっちゃうこともあるのだ。
一番かわいそうなのはハイチ国民だ。
私の目下の関心は、次の教育大臣は誰かということ。
あの人だといいのに・・・♥
ハイチに来てから物事が進まないことが当たり前になっている。
地震からの復興、と思ったら、コレラが来て、豪雨とハリケーンでキャンプも吹っ飛んで、
大統領選の暴動があり、
大統領選出後の沈黙があり、
やっと決まったと思ったら、
またこれの繰り返し。
もうすぐハリケーンの季節がやってくる。
全然前に進んでいる感がない。嗚呼。
しかし嘆いている暇などないのである。
作戦の練り直しだ。
ビーチにでも行こ。。。