一月も早や下旬にかかって慌てています。昨年から山積の作業の中で一番気懸かりだった作業。これまでの経験とはちょっと違った作業。頼まれて作っているものの、自分の人形というより、かつて地域で短期間作られていたという人形。郷土の歴史に因み、地元でそれを復興させたいというご意志に微力ながらお手伝いできれば、ということで、人形の原型と割型を起こし、地元へお持ちして現地の土を使って現地の人の手で再興できるよう、工程等でもわかることはお伝えするという内容です。その地元に昔使わていた割型さえあれば、もっと話は簡単なのですが、「ない」。実際に作られていた人形類は地元の資料館に残ってはいても、展示されているだけで、人形を起こす作業そのものには利用できず、、、。結構難しい話です。上の画像はゆうべやっと出来上がった割型から試しに抜き出したものです。ご存知「裃雛」ですが、今戸人形ではありません。中は中空でもかなりの肉厚なので、乾燥にも時間がかかりそうだったり、この肉厚さでどのくらいまで収縮するのか様子を観ます。土自体が画像のは隅田川流域の土なので、現地の土だとどうなるか、全く想定できていません。
今後現地へ割型をお持ちして、あちらの人々に工程を追いながら自分なりの経験をお伝えしながら、現地の人の手で作っていただくという、これまでにない動きになりそうです。
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