人形を作っている仕事場の周りにはたくさんの野良さんがいて、お馴染みになっています。温かい季節には、窓や扉を開けているので、部屋に入ってきて、おねだりしたり、休憩する猫さんもたくさんいます。
冬になると窓も扉も閉め切って、暖房をつけているので、そういう閉ざされた空間は苦手なのでしょう。中に入りたくないようです。
それでも扉の外や、窓越しに私へアピールしてきます。
今日一番のお客様は最古参の茶ぶちさんです。彼女はお客様の中でも最年長でしょう。歳をとってくると目の周りに目張りを入れたように目つきが鋭く、夜に出会うと妖気のような雰囲気さえ感じさせます。
しかしなかなか積極的で気高い性格のようで他の猫さんよりも食膳につく順位も高いように見えます。おねだりのしかたも尻尾の絡めかたも堂に入ったものです。
部屋には入りたくないので、扉の外へお食事をお出ししました。