東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

今戸人形「擦り込みのある鉄砲狐」

2011-04-25 22:59:16 | 今戸人形(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010145 「今戸の狐」(骨の賽)という落語があるくらい、今戸焼の稲荷の狐は大量に作られ、「伊勢屋 稲荷に 犬の、、、」といわれるくらい江戸の市中のお稲荷さんの祠に奉納され、大きな需要と供給があったわけです。

最近ある方からショッキングな話を聞いたのですが、まずは我が眼で確かめてから、、と思っています。

これまでも稲荷の狐について何度か記事にとりあげました。その中で最もポピュラーな「鉄砲狐」(一説に形が鉄砲の弾の形に似ているから、、とも)も何度か登場してもらっているのですが、鉛丹(または朱?)の擦り込みのあるものを見つけたのでとりあげます。

鉄砲狐の配色は浅草橋の「人形の吉徳」さんに伝わっている天保年間の人形玩具の配色手本にも描かれており、画像のものとほぼ同じです。台座の上面に入れる黄色が石黄だったり黄土色だったり、金色だったりしますが、だいたい同じ。台座正面に赤(スカーレット染料だったり朱色だったり)と群青とのストライプもだいたい決まり物のようです。

ただ、画像の鉄砲狐には胸から両脚の間にかけて朱色の擦り込みがあるのです。ちなみに上記の配色手本の鉄砲狐にはその指定はありません。

落語の「今戸の狐」の会話に出てくる「金貼り」「銀貼り」という言葉から、同じ狐でも仕上げにランクがあるのかな?と想像しつつ、この朱色の擦り込みなんかも、ひと手間かかる訳で、そのひと手間が絵付けの職人さんの高級感の差別化をはかる一手だったのかな?とも考えたりしています。どうでしょうか?

ちなみに配色手本に登場する他の動物、、猫、馬なんかには擦り込みの指定がありました。実際観たことのある伝世の猫や馬には擦り込みがあったりなかったりしています。

画像の狐の面描きも手慣れたタッチでいいですね。

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2 コメント

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今戸焼きには、「配色手本」というものがあるので... (都月満夫)
2011-05-03 17:16:47
素人には不思議な世界に映ります。
したっけ。
都月さま (いまどき)
2011-05-04 07:20:39
コメントありがとうございます。
配色手本というのは、人形とかおもちゃの問屋さんから絵内職で付けする人に示した手本で、やっぱり商品としてある程度の質を揃えさせるための目安だったのではないでしょうか?上記の配色手本には今戸焼に限らす、太鼓とか抱き人形とか他の素材の製品の配色についても触れています。
これは想像の域ですが、問屋さんも一軒だけではなかったのではないでしょうか?だから違う配色の手本もあったのかもしれません。今残っているいる昔の今戸焼の人形には当然同じようで違う色のものもありますが、見れば今戸だとわかります。暗黙了解というのか、常識というのか、どれも今戸だとわかる共通項があるのです。それからはみ出してしまうと、今戸だかわからなくなってしまうのではないでしょうか?しかしこういう私は現在から昔の製品を眺めているのであって、当時の今戸人形の職人さんたちはそれほど「今戸焼」というブランド意識は持っていなかったのではないでしょうか?とにかく効率的に仕上げて、たくさん生産、販売する。そのために問屋からの見本のデザインに従うくらいだったのでしょうかね。

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