かみそり堤防の中を行き来する渡し舟。もちろん昔式のものではありません。隅田川を挟んで右側が北区志茂3丁目。左側は足立区新田。
旅客用の渡しではなくて、両岸に工場をもつ「日本化薬」の専用の渡し舟です。物品の運搬や社員の行き来に使うんでしょうね。
錦絵や古写真に見る「竹屋の渡し」とか「待乳の渡し」のイメージからは別物ですけど、渡しには違いなく、隅田川最上流の渡しといえるのではないでしょうか?
画面下に見える葦の群生。「江戸名所図会」に描かれている在原業平の図を思い起させます。この辺りにも都鳥は飛んでいるんです。
その地下道は、歩道に入り口があって、工場以外の人も通って良いようです。
岸の近くまで、色々建て込んでいるのが、さすがに東京ですね!
おっしゃるとおり、ひとつの工場で川を挟んで建っているというのは珍しいのかもしれませんね。
他にもあるかもしれませんが、、。渡し舟を使わないで、両岸を行き来するとなると、北本通りを南下して、川下の神谷橋を渡って北上するのが最短ルートということになるでしょうから、結構面倒ですね。
川にも、道路のような交通規則があるんでしょうね。最近あまり見かけなくなりましたけど、以前がポンポン舟が頻繁に上り下りしていましたから、その間を渡るのも複雑だったのだと思います。工場専用の地下道を一般の人も通ってよい、というのも珍しいですね。