東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

お納め(雑司ヶ谷・旅猫雑貨店さん)

2018-06-01 23:52:39 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 今日は汗ばむくらいのよい天気で自転車でのお納めには格好の日。雑司ヶ谷の旅猫雑貨店さんへ頼まれていた人形をお納めに行ってきました。

 王子稲荷坂から関東ローム層の高台へ上り、明治通りで池袋、川越街道交差点から左折して雑司ヶ谷へ。都電の踏切を渡って雑司ヶ谷霊園を横切り、坂を下ると雑司ヶ谷の商店街のある谷間です。この辺り、不思議なくらいノスタルジックなものがいっぱいでいい感じ。今日改めて痺れたのは学校の体育館で昭和30年代はじめくらいのものでしょうか、地面から上に向かって末広がりに張り出すような形がすばらしい(といって画像に撮る余裕がなかったので次回。)街角のあちらこちらに猫さんがいて、谷中にひけをとらない猫さんの楽園地帯ではないでしょうか。お店でお納めを済ませて、本当は大好きなラーメン屋さんで食べたかったのですが、休憩時間になっていたので残念。往きと同様霊園経由でのんびりと、、、

 竹久夢二さんのご墓所。

 夏目漱石さんのご墓所。

 大川橋蔵さんのご墓所。

いつもだと「六代目」さん(六代目 尾上菊五郎)のご墓所へよく寄るんですが今日は不思議とみつからなくて残念。

 ふと目に入った紫色の小花。

 名前も知らない花。桔梗の花にも似て、イヌノフグリに似ているようにも見えます。何という花でしょうか。

 雑司ヶ谷は本当いいところ。近々にまたラーメンを食べに来ようと思います。


次の彩色

2018-06-01 02:10:25 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 「銀座たくみ」さんへのお納めが終わったところでできたスペースで次のお納め向けの彩色をしています。とにかく狭いので素焼きしたものをいちどきに拡げて作業できません。昔の今戸焼の土人形の色を意識しているのでおのずと使う色の幅は決まっているのですが、それらの絵具をできるだけ要領よく塗りすすめていくか、、。案外パズルのような感覚です。例えば、朱色はどの人形の口とか鼻孔とかに必ずといってよいほど使ますし、着物とか首輪とか耳とかにも塗ります。できれば朱色用の乳鉢を湯煎にかけて溶かして使うのでその一回の湯煎で全ての人形の朱色を済ませてしまいたいし、それができれば能率もいいです。ただ実際それぞれの人形に置いていく色の順番が異なるので自分の場合、その順番を守らないとバランスがとりにくい、という感じがします。要領が悪いといえばそれまでですが、一回の湯煎で塗る朱色のあと、他の色を湯煎にかけて塗ってからでないと次の朱色が塗れないという感じです。待ち合わせというのか各駅停車の列車を待たせて急行列車を通してから、発車させるような感覚ですね。なので朱色の乳鉢ひとつでも何度も湯煎にかけることになります。

 版画とか描画でもそうですが、基本的には明るく軽い色からだんだん重い色を重ねていくという順番がありますが、拙作の人形だとまず顔を済ませたいので黄色や水色で白目を置いて乾かして墨で瞳を入れてから同じ墨で鼻の頭を置いて、そのあと朱色で鼻孔と口を入れ、薄墨で髭と眉を描いてから耳に朱色を入れる、という感じです。自分でいうのも変ですが結構不器用で要領が悪いですね。