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昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

干支の申(猿)づくり②(屁っぴり猿のぴいぴい)

2015-12-16 01:05:17 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 今日浅草橋の「吉徳さん」へ運んできた拙作の人形の一部です。来年の干支に因んだもので「屁っぴり猿のぴいぴい」です。

これは安永2年に刊行された「江都二色」という玩具絵と狂歌 の本に描かれたものへのオマージュとして作ってみたものです。

あまりに達筆な筆や変体かななどで、私には読めないので戦前の有坂与太郎の著書に載っている「読み下し」から引用させてもらうと

「尻口のたはれもぶうと鳴笛は 屁っぴり猿の友とこそきけ」 と書かれているそうです。長っぽそい筒状の笛は鉋くず、つまり経木をまるめて作った唐人笛のようなものでしょうか。そして屁っぴり猿。

絵では提灯のような鞴に人形が固定されているので、当時はそうだったかのかもしれません。また猿は土人形なのか練り人形なのかわかりません。有坂与太郎の解説によると猿は張りぬきだったかもしれないとのこと。しかし口で吹いて奏でる笛ではなくて、鞴を伸縮させて音を出し、人形が音を発しているかのような趣向というのは、それこそぴいぴい(鞴つき人形笛)なのであって、後からいろいろな人形のぴいぴいが登場していくのですが、その草分けは屁っぴり猿だったということで絵のとおりではありませんが、猿のポーズは絵に準じてモデリングしてみました。(絵は俳画のようにかなり省略して描かれているのではないか、と思うので自分なりにモデリングしました。)

 屁をする猿なのでこのように孔をあけました。

 創作といえば創作ですが形こそ違え、「江都二色」の当時にあったであろう「ぴいぴいのさきがけ」へのオマージュというつもりです。

Zum Neujahrsglueck  pfurzen  die  Affen alle zusammen.

 

 

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納めの観音 羽子板市 2015

2015-12-16 00:07:07 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 あさって17日から3日間恒例の「浅草観音納めの羽子板市」です。

今日やっと浅草橋の「吉徳さん」へ拙作の人形を運んできました。思い出せば去年も確か15日にお邪魔したように思います。昨年は「丸〆猫」(まるしめのねこ)が初日の午前中に売り切れてしまったということだったので、今回は去年よりも多めに作ってあります。(でも反対に全然買ってもらえなかったなんてことになったりして、、、。) また来年の干支である猿や、今年夏に起こした「猫抱きおかめ」や「子守狐」なども含まれています。

 吉徳さんからの帰り、例年のように浅草に寄って「大黒屋」の天丼を食べて帰ってきました。そしていつものように定点観測のような同じ構図の羽子板市の絵ビラを撮って、、、。と思っていたのですがいつも見かける位置にポスターがないので他の位置で撮ってきました。このところ疲れぎみのせいか夕方から喉がひりついています。まだまだお納めすべきもの、仕上げるべきものがあってのんびりしていられないのですが、今日は夜なべはやめておこうと思います。