今日浅草橋の「吉徳さん」へ運んできた拙作の人形の一部です。来年の干支に因んだもので「屁っぴり猿のぴいぴい」です。
これは安永2年に刊行された「江都二色」という玩具絵と狂歌 の本に描かれたものへのオマージュとして作ってみたものです。
あまりに達筆な筆や変体かななどで、私には読めないので戦前の有坂与太郎の著書に載っている「読み下し」から引用させてもらうと
「尻口のたはれもぶうと鳴笛は 屁っぴり猿の友とこそきけ」 と書かれているそうです。長っぽそい筒状の笛は鉋くず、つまり経木をまるめて作った唐人笛のようなものでしょうか。そして屁っぴり猿。
絵では提灯のような鞴に人形が固定されているので、当時はそうだったかのかもしれません。また猿は土人形なのか練り人形なのかわかりません。有坂与太郎の解説によると猿は張りぬきだったかもしれないとのこと。しかし口で吹いて奏でる笛ではなくて、鞴を伸縮させて音を出し、人形が音を発しているかのような趣向というのは、それこそぴいぴい(鞴つき人形笛)なのであって、後からいろいろな人形のぴいぴいが登場していくのですが、その草分けは屁っぴり猿だったということで絵のとおりではありませんが、猿のポーズは絵に準じてモデリングしてみました。(絵は俳画のようにかなり省略して描かれているのではないか、と思うので自分なりにモデリングしました。)
屁をする猿なのでこのように孔をあけました。
創作といえば創作ですが形こそ違え、「江都二色」の当時にあったであろう「ぴいぴいのさきがけ」へのオマージュというつもりです。
Zum Neujahrsglueck pfurzen die Affen alle zusammen.
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