東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

講演とやきとん

2013-11-11 00:03:13 | 日々

P1010002 とんだ長い間更新できずにいました。空白の1ヶ月ちょっとの間、北区の伝統工芸展だの三社様(被官様)への狐のお納めの今年一回目、お店への納め、干支つくりなどいろいろあって、その都度記事にしたかったのですが、実をいいますとデジカメを失くしてしまい、ずっと捜していたのですがみつからず、今日4台目のデジカメを買ってきました。

 

 画像は埼玉県川島町にある遠山記念館という美術館で現在公開中の土人形の特別展のチラシです。石井荘男さんは、郷土玩具やこけし、民芸品をこよなく愛されていらっしゃるデザイナー、イラストレーターの方で既刊の日本郷土玩具事典をはじめ民芸関係のムック本等の装丁などでご活躍されてきた方。このたび数十年に渡って蒐集され大切にされていた玩具や人形を遠山記念館に寄贈されたことを記念して同館で展示されています。

 

 石井さんとは25年くらい前から面識をいただいており、とくに、私の土人形作りに関しては、その都度いろいろお世話お骨折りをいただいてきました。このたびも、自分で人形を作っている立場から講演をしてみたら、、というご提案をいただき昨日、館内でお話させてもらってきました。

 

P1010003 

 

自分で言うのも何ですが、いい年して怖がり、口下手で人前に出ると舌を噛みそうになったり膝ががくがくしたりです。それと大学の教授大先生とかどこかの大きな博物館の学芸員とか館長というようなアカデミックな畑に権威的に関わっているわけでなし、ただ単に「好き」な事に関して自然と観たり読んだり聞いたりして積もったネタ、実際に土から工程を踏んで体ごと感じている事をネタをお話する、ということでよかったら、、ということでお引き受けさせてもらいました。 仮題として「今戸人形ルネサンス・・・人形作りの目指すところ」という大風呂敷なのをつけてしまったのですが、要するに身の上話ですね。ただその前に今戸人形と今戸焼ってどういうものがあったのか、、今戸で焼かれていた生活道具やその他の嗜好的製品、そして最後の生粋の今戸焼の土人形作者であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)のお作りになった人形から遡って江戸時代の今戸人形について画像を観ていただきました。春吉翁までで絶えてしまった江戸時代からの伝承はどういうところにあるのか、画像などでお話したつもりです。あと自分が家でやっている作業工程の話でした。予定は1時間程度だったのですが終わってみて2時間弱になってしまっていたので申し訳なかったですが、同席いただいたみなさん最後までお付き合いくださってありがとうございました。

 

 

 

 次の土曜日には土人形を寄贈された石井さんご本人によるお話がありますので、ご関心のある方、お近くまでお出かけの方どうぞお立ち寄りください。遠山記念館のHPはこちら

終わってから川越に出て東上線で北上し、東松山のやきとんを食べて帰ってきました。この街のやきとんはお味噌にネギや唐辛子など各店秘伝の味付けの「ねぎみそだれ」を塗って食べるのが特色で、専門店がたくさんあるのですが、どこの店がおいしいとか予習していなかったので、昔懐かしい感じの煤けた感じのおばあさんひとりで切り盛りしている店に入ってみました。子供の頃は肉が苦手で食べられなかったのが、今ではだいたい食べることはできますが、普段食べ慣れていなかったせいか夜中お腹が張って寝付けませんでした。どちらかというと草食動物なんですね。でもおいしかったです。自分からアルコールを口にすることもほとんどありませんから、7杯飲んだレモンサワーのせいでお腹が張ってしまったのかどうか、、、。宵の東松山に寄って、、、そう遠いところではありませんが、束の間のローカルでほーっとできた時間でした。