12月
☆ハウスメイトの心得 ノーラ・ロバーツ
*作歌志望のジャッキーは、いとこの仲介でフロリダの一軒家を三ヶ月間借りることにした。想像以上に執筆がはかどり、ごほうびの泡風呂につかりながら夢見心地でいると、構想上の西部劇のヒーローそのものの男性が唖然として横に立っている。家の持ち主のネイサンがもう帰ってきたのだ! 人生を楽しむが得意なジャッキーとつねに慎重なネイサン。正反対の二人が繰り広げるハッピーなラブストーリー。*
久々こてこてのラブストーリーを読んだ。でも、こんな夢物語もたまにはいいかな~ 読み終わった後、「よかったね~ 幸せになってね~」っていえるものね
ジャッキーが誰とでも仲良くなるのを不思議に思ったネイサンがそのわけを聞くと
「人は誰でも自分のことを話すのは好きなのよ。だから話を聞くの」といった言葉が印象的だった。
☆正義の裁き 上 フェイ・ケラーマン
*愛する妻子らと平和に暮らすデッカー。目下の心配事はニューヨークにいる前妻との娘のこと。娘の通う大学周辺で、レイプ事件が続いているのだ。苛々を募らせるデッカーのもとに、ホテルで若い女性が殺されているとの知らせが。被害者はプロムの夜に、友人達と羽目を外していたらしい。捜査線上に浮かんだのは、当夜、被害者と一緒にいた少年だった。*
正義の裁き 下
*クリスは謎めいた少年だった。魅力的な容姿、穏やかで抑制されたふるまい。犯罪歴はなく、18歳にして自分で生計をたてている。だが、身辺を調べるうちに、意外な事実が明るみにでた。クリスはマフィアの首領の息子だというのだ。弁護士に護られ、嘘発見器をパスしてのける少年。だが、デッカーの発見がその自制心を突き崩した。若さゆえの情熱と、哀しくも歪んだ愛を描く問題作*
フェイ・ケラーマンは好きな作家の一人。デビュー作の「水の戒律」はとてもよかったし、ちょっと毛色のかわった「慈悲の心」もよかった。「水の戒律」は特にミステリーの範ちゅうを越え、ユダヤ教やユダヤ人のコミュニティについて書かれているのがおもしろかった。さて、「正義の裁き」はこれもミステリーと言うよりは切ないラブストーリーといったほうがいいかもしれない。
☆汚れた街のシンデレラ ジェフリー・ディヴァー
*一日中ヴィデオの貸し出しなんてうんざりーーーレンタル・ヴィデオ店で働くルーンは、おとぎ話と冒険が大好きな二十歳。ある日、延滞ヴィデオの回収にいった彼女は、顔なじみの老人が殺されているのを発見する。現場に残されたのは一本のB級映画のヴィデオを手がかりにルーンは犯人探しを始めるが、やがて彼女はマンハッタンに隠された大金をめぐる事件の渦中へと・・・ポップに弾けるヒロインのちょっと危ない冒険を描く快作*
ディヴァー、読んでみました まだ、なんとなく文体になれることはできなかったが話のプロットはさすがしっかりしている
1月
☆若者は何故殺すのか
アキハバラ事件が語るもの 芹沢 俊介
初めての評論もの。 筆者は様々な犯罪評論を書いている。この本は夫に薦められて読んだ。 秋葉原の無差別殺傷事件、荒川沖の同事件、池田小学校事件など若者による事件を掘り下げて、事件を起こすまでの背景を考察している。
私なりに考えていろいろ感想を書こうと思ったのだが、いざ書き始めるとどれも見当はずれなことのように思えてしまう。ただ、子ども、ひいては人間は誰でも、その存在を認められ無条件に愛されれば殺伐とした事件は減るのではないだろうかと思った
そのてん、翻訳もののこてこてのラブストーリーは、途中紆余曲折
あってもハッピーエンドと決まっていて安心して読めます。
時にはいいものですよね。
フェイ・ケラーマン かって私もデッカーのシリーズをずっと
読んでたんですよ~。ユダヤ社会のことを始めて垣間見たのも
この小説ででした。もうすっかり背表紙も褪せてしまっているけれど
まだとってあります。何年もたって結構忘れてしまっているので
また読んでみようかなと思いました。
ジェフェリー・ディーヴァー の作品読んでみられたのですね(^^)
これは、彼のほかの作品とちょっと雰囲気が異なる(明るい乗り)
ものですね。
1月は現代日本社会の重いテーマのものを読まれたのですね。
この手のものは近頃とんと読んだ事がありませんが、glennさんの
「子ども、ひいては人間は誰でも、その存在を認められ無条件に
愛されれば殺伐とした事件は減るのではないだろうかと思った」
というこのお言葉に共感を覚えます。
わぁ ポージィさん、フェイ・ケーラーマン、お好きなんですね~
「水の戒律」はあまり知られていないユダヤ教の戒律を
知ることができ、とても興味深く読むことができましたね
ポージィさんも同じようにお感じになっていたなんて嬉しいです
海外もののラブストーリーは安心して読めますよね~
映画もハリウッド系のラブコメが好きです^^
殺伐とした世の中、せめて虚構の世界は楽しいほうがいいです