函館港イルミナシオン映画祭 会期中広報「イルプレ」

函館港イルミナシオン映画祭開催期間中情報をリアルにお届けする「イルプレ」です。

「マイ・バック・ページ」 3日(土) 金森ホール

2011年12月03日 | 2011
川本三郎さんが自身の体験を記した著書を、
山下敦弘監督が映像化。

1969年、新聞社で週刊編集記者として働く沢田は、
激動する“今”と葛藤しながら日々活動家たちを追いかけていました。
そして1971年、先輩記者とともに活動家・梅山と接触します。
沢田は梅山に疑念も抱きつつも、不思議な親近感を覚え、
次第に彼の行動を追うようになります。
そんな中、「駐屯地で自衛官殺害」というニュースが
沢田の耳に飛び込んでくるのでした。

上映後、原作者の川本さん、本作に出演しているあがた森魚さん、
そして元キネマ旬報編集長の植草さんの対談がありました。

川本さんは、
「過激派と呼ばれる存在が出てきたことによって、
ジャーナリズムが難しくなってきた時代だった。
つまり、彼らが本当に思想を持った人間たちなのか、
それともただの殺人犯なのか、その線引きが難しくなって
きていたんです。
ジャーナリストはその線引きを求められますが、
それは正解のない世界なんです。しかし、正解のない問題に
直面するというのはその当時のことだけでなく、ジャーナリストにとっては
いつの時代もありえることなんです。」
とお話してくれました。

また、当時の音楽も話題にあがりました。
その当時はボブ・ディランの歌が若者たちの
原動力となっていました。
とにかく音楽が大きな力を持っていて、
川本さんのお話によると、
劇中で沢田が梅山に興味を持ったのも、梅山が
沢田の好きだったCCRというバンドの曲を
ギターで演奏したからなのだそうです。

マイ・バック・ページの時代背景は暗く殺伐としたものではありますが、
その時代にも楽しいことはあったのだとお話ししてくれました。

そのような雰囲気も感じ取れる作品となっていました。

最新の画像もっと見る