「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

ゼフィルスが舞う森

2009-07-11 13:31:02 | 夕張山系
自宅から40キロほど、長沼町の長官山に。昼までに戻る用事あるので、きょうはこの低山と決めた。

出会いを期待していたのはゼフィルス。サフィアのように輝くミドリシシジミ類のことで、語源はギリシャ神話の「西風の神」だという。

長官山(254m)は、田園地帯に浮かぶなだらかな丘陵。

馬追温泉の登山口から入るが、茂った下草が前日の雨で濡れていて、長靴にすればよかったと悔やむ。靴が沁み、ズボンも濡れた。


(写真: 長官山の連なり)

落葉広葉樹の天然林にトドマツが整然と植林されていた。

少々、暗い森に夏の訪れを告げるイチヤクソウやクルマユリが涼しげに咲いていた。

日差しがないためか、蝶との出会いもなく、あっというまに山頂に着く。

展望台と小さな看板があった。明治24年、第3代北海道長官が眼下を展望したのが山名の由来だという。


(写真: クルマユリ)


(写真: 山頂から望む田園風景)

20分ほどすると雲間から光が差し、気温も上がって、樹冠に蝶が舞い始めた。

思っていたより大きなシジミ蝶だ。翅を揺らす合間に、青い色も肉眼で確認できる。

残念ながら、僕には種の識別が難しく、おそらくオオミドリシジミか?

それともジョウザンミドリシジミ?

木の葉の高い位置にとまってテリトリーを誇示している。

実に鮮やかなエメラルド色。森に秘められた宝石のようだ。

そっと近づいて、下から見上げたら翅の裏は茶色だった。彼は20分ほど舞って、視界から消えた。


(写真: オオミドリシジミ?)


(写真: 翅の裏側は茶色)

■登山記録
08時30分:入山
08時55分:山頂
09時35分:下山開始
10時00分:登山口に戻る

右腕がかゆくて視線を向けると、小さな虫。ダニかも。3匹見つけて振り落とした。夏草が茂っているところは注意が必要だった。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿