「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

早春の雪遊び 春香山(07年4月21日の記録)

2007-04-22 07:58:40 | 札幌・小樽周辺の山々
10時10分入山。小樽商大の男女10人パーティーが登山口で楽しそうに、大きな装備を整えていた。
登山路は雪解け水を集めて谷川のよう。
流れる音は春らしく心地よいが、時々、夏靴が雪を踏み抜く。
前を歩く年配の女性も転んでいた。長靴にすれば良かった。

10時55分:林道脇にクマゲラの食痕を見つけた。大きくて見事な穴。雪原に飛び散った木屑も大きい。アイヌ語では「丸木舟を彫る神様」という。まさに、その通り。

途中で、北大生の男女6人が楽しそうに休んでいた。
大きなリュックなので小屋泊まりなのだろう。

11時40分:広い雪原に着く。木材を集める「土場」という。ここから小樽・銭函の日本海が望める。空は青いが、なぜか視界は悪く霞んでいる。空と海のコントラストもはっきりしない。

先行する7人グループは険しい夏道ルートを登っていく。
僕は年配女性が進んだ林道コースについていく。彼女はここからカンジキ。
たしかに、雪がザグサク解けて、歩きにくい。山では「雪が腐る」というらしい。
靴もしみてきた。
途中で夏道コースのパーティーが合流してきた。
しだいに風が強くなる。フェーン現象で気温も上昇し17度。初夏だ。

12時25分:「山見の丘」に到着。ここから春香山がデーンと構えている。頂上まで踏み痕が続いているが、標高差もかなりあり、きつそう。


12時35分:山小屋「銀嶺荘」を横目に頂上を目指す。小屋からたなびく煙の匂いが心地よい。標高差200メートルを一気に登る。
腐った雪に足が埋まり、一苦労。
頂上に着いた先行の女性が尻滑りで降りてきた。
しかし、水分たっぷりの雪でお尻が埋まってしまう。残念。
    

13時35分:ついに山頂。手が届きそうな青空。霞んで遠望は効かないが、春の日本海も広がる。春の雪遊びを堪能できて、満足感。

13時50分:尻滑りがしたくて、早々と下山開始。
が、滑り悪く、濡れただけ。
夏靴も靴下もびしょびしょだ。心地悪い。

14時50分:林道を下りていると、小動物が跳ねて止まった。シマリスだ。じっと、こちらを見てる。2mほどの近さでご対面。
登りのとき、クマゲラの食痕を見た付近。


15時10分:林道と夏道ルートが出合う「十字路」。林道にヒグマの足跡が点々と続いている。掌が大きく、爪痕がくっきり。初めて見たが、すぐわかった。
ついに見たと興奮しながら、写真撮影に夢中になる。
春クマには注意が必要なので、クマ鈴も鳴らしてきたし、スプレーも持参。
それでも、新しい痕跡なので、興奮が冷めるに連れて、少々不安になる。
後続の7人パーティーを待って、一緒に下山させてもらった。
15時50分に登山口に戻る。クマ注意の看板を撮影する。


※過去の登山記録※
04年11月21日