雨季もそろそろ終盤に入るが、宿のすぐそばを流れる村の川は、まだまだ増水気味だ。
丸網や投網での川漁には、ちょっと無理がある。
そんな状態では、魚釣りが唯一の川での食糧調達法だ。
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道具は、いたって簡単。
裏庭に生い茂った竹を刈って、適当な幅の縦割りにする。
それを平らに削って、雑貨屋で10バーツで売っている浮子とテグス、釣り鈎セットを結ぶつける。
餌は、これまた裏庭で掘り出したイキのいいミミズである。
え、そんなんで釣れるのかですって?
むろん、相手は人類とは異なる魚類であるからして、日本における高価な釣り道具によるフィッシングと同様に、釣れるときは釣れるし、釣れないときは丸坊主ではありまするが。
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昨日は、力仕事にあぶれた長男が友人と一緒に釣りに出た。
夕方に戻ってくると、ご覧のとおり、まずまずの釣果だった。
さっそく、七輪に火を熾してフライパンで米を炒り。
それを飼料袋の上に広げて、ビールの空き瓶でごりごりと砕き。
粉末状になった炒り米、各種の薬草や香草をぐつぐつと煮込み、釣れた小魚を骨ごと放り込んでさらに煮込んでカレン式の秘密の味付けをすると、ご覧のような「ゲーンカブワッ・プラー(お粥状魚スープ)に姿を変えるのであります。
魚が新鮮なだけに、うまいったらありゃしない。
かつて日本にいた頃は、ルアーやフライ(西洋毛針)に凝って「キャッチ&リリース」なんぞとほざいていたこともある番頭さん。
今思えば、「しゃらくせえ!」のひと言でありますなあ。
ああ、オイテテ(カレン語でうまい)。
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命を頂くのですからね.
食べないのなら,釣らないのです.
無駄に痛みを与える必要は無いですからね^^
そう言えばむかし、釣った魚の鈎の傷に薬を塗ってリリースするのが流行っていましたねえ。
でも、一度も耳にした事がありませでした。「オイテテ」と似てますね。
丸ごとじゃないですようね?召し上がるのは??
私も実際に使われるのは聞いたことがありません。
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p-takさん
魚体内の未消化のミミズが、この料理の味の決め手になります。嘘ですが(笑)。