さて、何から書き始めたらよいものやら・・・。
畑づくりに熱中しているうちに、ひとりでキノコ狩りに出かけた嫁のラーが崖から転落してひどい打撲傷を負った。
嫁は筍掘りの際にも崖から転落した前歴があり、私は彼女の猪突猛進ぶりにただただ呆れるばかりである。
呆れているうちに、今度は私自身が呆れるようなミスを犯してしまった。
タイの移民法に規定されている「入国後90日以上滞在する場合の住所申告」を怠ってしまったのである。
*
忘れていたわけではない。
手帳にはちゃんと、「入国後3ヶ月目の10月15日に地元警察へ届け出ること」と記していた。
問題は、パスポートにホチキスで留められていた英文の注意文をしかと吟味しなかったことにある。
英文には、あくまで「90日以上」と記されており「3ヶ月以上」という記載はどこにもない。
また、「移民局に届け出ること」と記されており、「地元警察」という記載もどこにも見当たらない。
ただ、私の頭の中に「移民局または地元警察に」という文案をどこかで読んだという記憶が残っており、「3ヶ月目にオムコイの警察に行けばいいんだ」という勝手な思い込みが手帳へのメモになってしまったようなのだ。
*
今では信じる人もいないだろうが、日本でライターをやっていた頃の私は几帳面そのものだった。
今回のようなケースでは、入国した時点で90日目の日付をチェックし、チェンマイの移民局を直接訪れて手続き方法などを確認するのが常であった。
ところが、タイで“マイペンライ(気にしない、気にしない)”と“マイミーバンハー(問題ないよ)”の洗礼を受け続けるうちに、私の頭のネジもすっかり緩んでしまったようだ。
あるいは、毎日食べ続けたキノコの中にある種の中毒性キノコが混じっていたのかもしれない。
おまけに、ちょうど申告時期の前後に風邪をこじらせてしまい、10日前後も朦朧と過ごしてしまった。
そこで、申告期限を3日もオーバーした16日にのこのことオムコ警察に出かけ、事情のよく分からぬ警察官に頼み込んで調書のようなものを作ってもらい、そこでひと安心。
ところが、時間が経つにつれて不安が増してくる。
あのベテラン警察官は、「こんなことは初めてだ」と首をかしげていたよな・・・。
ど田舎とはいえ、オムコイにも長期滞在している外国人は何人もいる・・・。
もしかして・・・。
そこで、ようやく総領事館に電話して移民局の電話番号を聞き出し、直接電話してみると・・・。
「地元警察?そんな話は聞いたことがない。第一、管轄する法律が違います。あなたのケースは、移民局でしか扱えない。すでに90日以上滞在しているのなら、すみやかに移民局に申告してください。そうしないと、罰金がかさむばかりですよ」
流暢な英語を喋る女性係官が、冷たく言い放った。
やれやれ・・・。
*
というわけで、今日は久々にチェンマイを訪れ、移民局に住所申告に行ってきたという次第。
もちろん、オムコイ警察のスタンプ入り調書は完全に無視され、冷酷にも2,000バーツ(7,000円前後か)の罰金が宣告された。
「罰金の最高額は5,000バーツですが、本日私はあなたに最低額の罰金のみを課すことにします」
こわもての男性係官は、有無を言わせぬ迫力で私の目をのぞきこんでいる。
ああ、ありがたき温情。
*
ちなみに、チェンマイでの定宿の日本人おかみも「確かに移民局で地元警察でもOKという注意書きを読んだ記憶がある」と
話していた。
おそらく、法律が変わったということなのだろう。
何にせよ、直接調べるに越したことはない。
緩んだネジとふんどしは、自分で締め直すしかないのである。
いやはや。
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畑づくりに熱中しているうちに、ひとりでキノコ狩りに出かけた嫁のラーが崖から転落してひどい打撲傷を負った。
嫁は筍掘りの際にも崖から転落した前歴があり、私は彼女の猪突猛進ぶりにただただ呆れるばかりである。
呆れているうちに、今度は私自身が呆れるようなミスを犯してしまった。
タイの移民法に規定されている「入国後90日以上滞在する場合の住所申告」を怠ってしまったのである。
*
忘れていたわけではない。
手帳にはちゃんと、「入国後3ヶ月目の10月15日に地元警察へ届け出ること」と記していた。
問題は、パスポートにホチキスで留められていた英文の注意文をしかと吟味しなかったことにある。
英文には、あくまで「90日以上」と記されており「3ヶ月以上」という記載はどこにもない。
また、「移民局に届け出ること」と記されており、「地元警察」という記載もどこにも見当たらない。
ただ、私の頭の中に「移民局または地元警察に」という文案をどこかで読んだという記憶が残っており、「3ヶ月目にオムコイの警察に行けばいいんだ」という勝手な思い込みが手帳へのメモになってしまったようなのだ。
*
今では信じる人もいないだろうが、日本でライターをやっていた頃の私は几帳面そのものだった。
今回のようなケースでは、入国した時点で90日目の日付をチェックし、チェンマイの移民局を直接訪れて手続き方法などを確認するのが常であった。
ところが、タイで“マイペンライ(気にしない、気にしない)”と“マイミーバンハー(問題ないよ)”の洗礼を受け続けるうちに、私の頭のネジもすっかり緩んでしまったようだ。
あるいは、毎日食べ続けたキノコの中にある種の中毒性キノコが混じっていたのかもしれない。
おまけに、ちょうど申告時期の前後に風邪をこじらせてしまい、10日前後も朦朧と過ごしてしまった。
そこで、申告期限を3日もオーバーした16日にのこのことオムコ警察に出かけ、事情のよく分からぬ警察官に頼み込んで調書のようなものを作ってもらい、そこでひと安心。
ところが、時間が経つにつれて不安が増してくる。
あのベテラン警察官は、「こんなことは初めてだ」と首をかしげていたよな・・・。
ど田舎とはいえ、オムコイにも長期滞在している外国人は何人もいる・・・。
もしかして・・・。
そこで、ようやく総領事館に電話して移民局の電話番号を聞き出し、直接電話してみると・・・。
「地元警察?そんな話は聞いたことがない。第一、管轄する法律が違います。あなたのケースは、移民局でしか扱えない。すでに90日以上滞在しているのなら、すみやかに移民局に申告してください。そうしないと、罰金がかさむばかりですよ」
流暢な英語を喋る女性係官が、冷たく言い放った。
やれやれ・・・。
*
というわけで、今日は久々にチェンマイを訪れ、移民局に住所申告に行ってきたという次第。
もちろん、オムコイ警察のスタンプ入り調書は完全に無視され、冷酷にも2,000バーツ(7,000円前後か)の罰金が宣告された。
「罰金の最高額は5,000バーツですが、本日私はあなたに最低額の罰金のみを課すことにします」
こわもての男性係官は、有無を言わせぬ迫力で私の目をのぞきこんでいる。
ああ、ありがたき温情。
*
ちなみに、チェンマイでの定宿の日本人おかみも「確かに移民局で地元警察でもOKという注意書きを読んだ記憶がある」と
話していた。
おそらく、法律が変わったということなのだろう。
何にせよ、直接調べるに越したことはない。
緩んだネジとふんどしは、自分で締め直すしかないのである。
いやはや。
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