【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【明日は恐怖のカレン正月】

2013年07月19日 | オムコイ便り

 オムコイは、今日も薄曇り。

 昨夜は、しとしとと雨が降り続けたのだが、8時過ぎには晴れ間も広がってきた。

 ところが、9時過ぎになってまた薄い雲がかかってきて、しばらくするとまた切れる。

 10時の気温は25℃。

 山から吹き下ろす風が心地よい。

      *

 今朝になって、ラーが明日はカレン正月だと言いだした。

 そういえば、そんな時季である。

 ここ数日、バンブーハウスの大掃除や補修に追われて、すっかり忘れていたのだった。

 正月といっても、とりたてて派手な行事があるわけではない。

 大きな意味合いは、田植えが無事に終わったことへの祝賀と慰労であり、今年の豊かな収穫、および家庭平安と繁栄の祈願である。

 各家庭でムンチャイ(どぶろく)を作ったり、豚料理や鶏料理、さらにはお菓子を作ったりして、仏や精霊、祖霊に供える。

 そこに、村の長老たちを招いて伝統的な祈祷をしてもらうのである。

 長老たちは時間をかけて各家を順繰りに回るから、下手をすると一日中待つ羽目になる。

 そこで、早朝から長老たちの奪い合いになる。

      *

 それはいいのだが、問題はムンチャイやラオカオ(米焼酎)である。

 お供えにしたこれらの酒は、その場にいる者全員で飲み干してしまわなければならないという奇天烈な風習があるのだ。

 従って、祈祷や延々と続く謡の合間に、献杯のぐい呑みがガンガン回ってくる。

 自分の家に招いた場合は、これも仕方がないが、自分の順番を確保して長老たちを自分の家に確実に引っ張ってくるために、祈祷を先に行っている家に入り込んで他の割り込みを監視するいう作戦も必要になってくる。

 そうすると、格好の標的になってしまうのだ。

 確か、去年は監視に出かけた2軒の家でムンチャイの総攻撃に遭い、次にわが家の順番がやってきたときにはすっかり酔っ払って、祈祷が終わった途端にふとんに倒れ込む羽目になった。

      *

 明日は今夜からのゲストがあるので、なんとか断りの口実は立ちそうだ。

 しかし、下手をするとこの献杯の嵐にゲストたちが巻き込まれる危険性もある。

 そうなると、この嵐を一手に引き受けなければなるまい。

 うーむ。

 いやいやいや、私もまだ死にたくはない。

 そこで浮上してきたのが、彼らを盾にして自分の身を守るという極秘戦略であった。

 むふふ・・・。

     *

 さて、明日から週明けにかけてゲストの連泊が続くので、しばらくの間ブログの更新ができなくなるかも知れない。

 どうか、悪しからず。

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2 コメント

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Unknown (日向)
2013-07-19 16:44:55
げ、げっ、そのように恐ろしげなイベントが待っているとは知らなんだ... (日曜日からお世話になるTです。)

盾にされそうになったら、忍術“目くらましの術 ピカーッ!!”で、逃げるが勝ちですな。(^-^)/

何卒、お手柔らかに...
返信する
昨日で終了 (クンター)
2013-07-21 14:47:24
日向さん

 ご安心ください。残念ながら、カレン正月は1日だけで終わりです。さて、そろそろバスが着く時刻ですね。
返信する

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