【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【ニンニクを搗く】

2009年11月20日 | オムコイ便り
 11月14日、土曜日。

 咳が激しく、朝5時半に目がさめた。

 それに合わせるように、我が家の雄鶏が激しく羽ばたきをして、けたたましい鳴き声をあげる。

 勝手口をあけると、5羽のひよこ(もう、ずいぶん大きくなった)を従えた母鶏が餌をねだりに寄ってきた。

 竹編みの寝篭にかぶせた布をはがすと、もう一羽の母鶏がふくらませた羽の下に10羽のひよこを包み込んでいる。

 私たちがチェンマイに出る朝、3羽のひよこがかえったのだが、村に戻ってくると残りの7羽もかえって、合計10羽の大所帯になっていたのである。

 体の色も、黄色、茶褐色まじりの黄色、黒とバラエティに富んでおり、父親はいったいどいつなのだろうと、首をひねらざるを得ない。

 何はともあれ、これで我が家の鶏は25羽にふくれあがってしまった。

 食欲もすさまじく、我が家の米の半分は2匹の犬と鶏たちに消費される始末だ。

 そのうちに、なんらかの鶏料理も麺屋のメニューに加えねばなるまい。

      *

 6時半にラーがバイクで先発し、私はクルマにあれこれと荷物を積み込んでからそのあとを追った。

 店先では、すでに近所の人たちが野菜を買っている。

 仕込みを始めてからも、野菜を買う人や店をのぞきにやってくる人が絶えない。

 早朝の野菜売りで人を呼ぶというラーの狙いは、どうやら当たったようである。

       *

 今日の私の担当は、小臼でのニンニク搗きである。

 これを油でカリッと揚げると、クッティアオの味が引き立つ。

 だが、ころころするニンニクを搗くのはなかなか手間がかかり、すりこぎ状の杵を握った右腕が痛くなってくる。

 その間も、裏庭に洗い物用の水を溜めるドラム缶を移したり、調理場の配置を変えたりと、なかなかに忙しい。

 すべての仕込みを終わったのは、10時過ぎだった。

 あとは、店内を掃除して客を待つばかりである。

        *

 一服してから寝室用の小部屋でパソコンを開き、無線モデムをつないでみたが、やっぱりネットがつながらない。

 チェンマイに出る前とまったく同じ状態で、アンテナバーが表示されず、“電話サービスが検出できない”というメッセージが出てくるだけだ。

 チェンマイで問題を解決してくれたAISオフィスののエンジニアに、何度もオムコイでの通信状況を念押ししたというのに、これはいったい、どうしたことだろう。

 今回のトラブルに、コールセンターがまったく対応できないことは、すでに分かっている。

 こうなると、大枚4,000バーツをはたいて無線モデムを買った意味がない。

 6ヶ月間無料サービスの500メガバイトも、まったく使えないままだ。

 おい、こら!

 責任者を出せ!

 と凄んだところで、誰もオムコイなんぞにやって来はしないのだから、虚しいばかりだ。

 またまたチェンマイに行くしかないのだろうが、AISオフィスではこの状態を再現してみせることはできないのだから、同じ事の繰り返しになりかねない。

 うーむ、仕方がない。

 AISエンジニアを眠らせて、オムコイに拉致してくるか。

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