【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【カレン服とカレン菜食】

2016年08月29日 | オムコイ便り

 文希(あき)さんは、京都の人。

 10年ほど前に旅したグアテマラで、おいしいパン作りに目覚めたのだという。

 グアテマラの民族衣装にも強く惹かれ、同じように頭からすっぽる被る「貫頭衣」の民族衣装を手織りしているカレン族にも関心を持ったようだ。

 現在は菓子メーカーで働きながらパン作りにも取り組み、菜食の暮らしを営みながら、将来は有機野菜などを使った小さなオーガニック・レストランを開けたらという夢を育んでいる。

    *

 夏休みは、1週間。

 そこで近場の東南アジアへの旅を考えたのだが、以前に訪ねたバンコクは東京と変わらず落ち着けなかった。

 そこで初めてのチェンマイに的を絞ったものの、ただ観光地を訪ねるのも能がない。

「カレン族」というキーワードを中心にネットであれこれと調べているうちに、わがブログにヒットしたのだそうだ。

 事前の予約メールには、いろんな要望や質問が書かれていた。

「できれば菜食を試したい」「カレン服を見てみたい」「村でパンは食べられるか」「朝はいつも果物だけなので朝食は不要」などなど・・・。

 カレン族の日常食は野菜中心なので、問題はない。

 カレン服も中年以上の女性は普段着で着ているし、タイミングが合えば織りの現場も見学できる。

 しかし、パンとなるとわが村には雑貨屋で一袋5バーツの菓子パンを売っているだけであり、町でもセブンイレブンくらいだ。

 そんな返信をしながら番頭さん、一体どんな女傑(?)が現れるのかと大いに妄想を膨らませたのだった。

     *

 ところが、町のバス停まで迎えに行った彼女は実に華奢な体つき。

 柔らかな京都弁で、ふんわかとした雰囲気を漂わせている。

 意外にも煙草愛好者で、番頭さんもお土産にいただいた京都の生八つ橋を味わいながら、リラックスして村の巻たばこを一緒に吹かすことになった。

 しかし、前日に入ったチェンマイでの行動を訊いているうちに、番頭さん、思わず背筋を伸ばした。

 本人によれば「やろうと思ったことは全部やらんと気がすまへん性格」ということなのだが、短時間の間にびっくりするほどの距離を歩き回ってあちこちを訪ね、夜にはサンデーマーケットも制覇したのだとか。

 それで翌朝のオムコイ行きバスに飛び乗ったのだから、すごいエネルギーだ。

 お目当ての自然食レストランも訪ねたものの、ついに見つからず。

 迷った末に地元の人が入るような自然食の店に行き着いたというのだから、運も強いのだろう。

     *

 ひと休みのあとで、川向こうの棚田と展望台へ。





 あいにく、近所でカレン服を織る女衆の姿は見えなかったものの、近隣の家の高床の下に干してあるたくさんの色柄鮮やかな貫頭衣をじっくりと見てもらうことができて、番頭さんもひと安心だ。

 途中ではトマトを収穫している女衆とも出会い、カレン服姿で作業をしている姿も目にしてもらうことができた。





 朝から雲の多い天気だったのだが、村を一望できる高台を歩いているうちに久しぶりの青空も顔を見せ始め、この点でも文希さんはその強運ぶりを発揮したのだった。



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