
若い友人であるウイさんの死にショックを受けたせいだろうか。
さすがに、わが「鉄の胃袋」もしょぼくれて、すっかり食欲が失せてしまった。
だが、生きていく以上は食べなければならない。
まさしく、「遺された者こそ喰らえ」である。
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近所に住む従弟ベッから、去年の秋に収穫した新米を譲ってもらった。
水加減がやや多過ぎたようだが、おお、甘い!
むちむちしている。
しかも、噛みしめるたびに、甘みが増してくるから驚いた。
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これまでにも、義理の姉夫婦や向かいのプーチョイの家で穫れた新米、次男が稲刈りの手伝い賃にもらった新米などを食べて来たのだけれど、これは「今期最高」の味わいといえる。
とりわけ、昨日まで食べていた「手伝い賃米」などは、「あれ、古米じゃなかったの?」と勘ぐりたくなるほどの落差である。
むろん、同じ村内でも、たとえ隣り合った田んぼでも、米の味には大きな違いが出てくる。
その差がどこから来るのかはよく分からないが、これまでの「わが村ナンバーワン」は、数軒隣りに住むMr.オーケーの新米であった。
だが、彼は去年の新年に急死してしまい、彼の妻と息子が引き継いだ米の味は、まだ試していない。
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新米の甘さとむちむち感を味わいながら、彼と、つい先頃亡くなったウイさんの不在の苦さを噛みしめている。
どうか、遺されたノッケウとふたりの娘たちが、しっかりと食べてくれますように。
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あれは、完全に政府の広報不足だったように記憶しています。ちなみに、わが村の米は日本米に近いジャポニカ米です。うまいです。