【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【「一応、純」、空へ?】

2015年07月24日 | オムコイ便り

 藤間さんの9泊10日が終わった。

 事前の予約メールで、彼が心配してくれたのが失踪した子犬の純のことだった。

 前回5月初旬、純は先輩ガイド犬である元気の真似をして、藤間さんの棚田歩きや古い竹橋渡りに着いてきたことがある(冒頭写真はその時のものだ)。

 情けないことに、高所にビビったか竹橋は渡ることができなかったのだけれど。

 夜になると、藤間さんにべったりくっついて、彼がかつて猫に施していたという絶妙な指の動きのマッサージを受けては悶絶していたものだ。

 そんな純を、藤間さんは「ジュ~ン、ジュ~ン」と優しく呼んで可愛がってくれたのだった。

     *

 純らしい犬の消息が入ってきたのは、つい2週間ほど前のことだ。

 山に入った村の衆が、「農道のそばで大小の2匹の犬が死んでいた。おそらく、農薬の混じった水でも飲んだのではないか」という情報をもたらしてくれたのだ。

 屍骸は、すでに山奥に埋められたという。

 農道のそばには、われわれがキノコ採りに入る雑木林がある。

 7月4日付けの記事にも書いたように、あの体調ではとてもそこまで歩けたとは思えないのだが、死力を振り絞って農道まで辿り着き、農薬混じりの水を飲んだというのも有り得ないことではない。

 そう考えた方があの突然の失踪に理由がつくし、とりわけベタ可愛がりしていた女将ラーの気持ちにも区切りがつけやすいというものだ。

 まあ、キノコ採りデビューができなかった純が、キノコ山に近い場所で死んだというのも何かの縁だろう。

 今度われわれが山に入った時には、しっかりガイドを頼むぞお。

     *

 ところで昨日のこと、宿の方で「ジュ~ン、ジュ~ン」という声が聞こえる。


「なんだ、なんだ! まさか?」

 様子を見に行くと、藤間さんが従兄の家で生まれたばかりの子犬と遊んでいるのだった。

 コロコロ太って、それなりに可愛い。

 こいつ、藤間さんがかまってくれるのに味をしめたか、その後も宿の辺りをしきりにうろついている。

 下手をすると、またラーが「子犬が欲しい」と言い出しかねない。

 番頭さん、あわててそいつを邪険に蹴飛ばして追い払ったのだった。

 やれやれ。

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2 コメント

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Unknown (ishi)
2015-07-25 01:12:31
おや,これは耳寄りな話ですねぇ.
近々,じゅん2世誕生か....^^
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要警戒 (クンター)
2015-07-25 12:54:50
ishiさん

 今のところ、ラーは「もう要らない」と言っていますが、要警戒ですね(笑)
返信する

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