美容整形医の裏窓日記  男子禁制
豊胸バッグトラブル合併症も充実。現役美容外科医本音で迫る!美容整形の裏側。氾濫する美容情報で迷っている方必見?




一時期、アクアミドによる注入系の治療が流行った時期がありました。

理由は簡単。例えば、鼻を高くする隆鼻術を例にとると、

ヒアルロン酸だと吸収してしまうから、何回も施術しないといけないし…

お金も毎回かかることだし…

できるだけ長く持たせたいのが心情でしょう。であるなら、半永久的なら持って来いではないか!


・・・大手の美容外科に勤めていた15年以上前にかなり流行っていて、鼻にもよく入れていました。今頃いろいろ合併症がでてくることを思うと申し訳なく思います・・・


持ちが長いと鳴り物入りで登場したのが、アクアミドです。成分は、97%が水分で、その残りがポリアクリルアマイド(polyacrylamide)と言われるものです。

現在も、これに似たような成分、アクアジェル、アクアフィル・・・などあるようですが、いまだにこの注入物を使って、豊胸しているクリニックもあるくらいです。まだこんなことしているとは・・・。


今までにも何回もこのブログで書いてきたように、新しいものは、とにかく安全性のデータがないので、10年して初めて安全性がわかるものです。

 美容外科の業界は、治療がマンネリ化してしまうため、他の競合クリニックととにかく差別を測らないと生きていけません。そのため、次から次へと新しいものが登場してきます。特に注入(フィラー)系は、怪しいのがたくさんあります。

 決まって、「安全性が高く・・・」、なんて説明がありますが、果たしてどこまで信じればいいのやら・・・。最終的に被害を受けるのは、患者さんです。

10年後になにかあったら、だれか保証できるのでしょうか?残念なができません。将来の副作用、合併症を現時点での最新医学知識で予測できない、もしくは、安全性を疑わせるような状況でなければ、将来的に何かあっても、お咎めなしです。

このような事例は、裁判になってもお咎めなしの判例が出ています。とにかく、アドバイスするとしたら、美容系で、「半永久的」というキャッチコピーには騙されないことです。半永久的なんて、絶対ありません。

前置きが長くなりすぎて、本題に入れませんでした。

では、次回、アクアミドによる豊胸の合併症は今現在どうなったのでしょうか?

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豊胸後に慢性的な痛みと皮膚の感覚が鈍くなることはよく知られていますが、メカニズムについてはよくわかっていません。

豊胸術後に慢性的な痛みを起こしやすいひとの特徴として、以下の報告がされています。

①豊胸の結果にあまり満足していないこと。②身体の特徴としては、若くて、背が低い。
(Chronic pain in women after breast augmentation;European Journal of Pain 13 660-661)


豊胸後の慢性的な痛み、感覚が鈍くなる頻度はどの程度なのか?を調べたデンマークの医学論文を紹介しましょう。


同じ施設で豊胸した142人にアンケートを依頼し、そのうち95人がアンケートに答えてくれた。豊胸術後平均31.8カ月で、平均年齢は34歳。


豊胸後の胸の痛み

術後による痛みは44.2%、痛みは、ほとんど軽いものであるが、日常生活に支障が出るシビアな痛みは13.7%、長引く痛みのため豊胸手術自体を後悔している人6.3%。

アメリカでは、年間約30万人が豊胸術を受けており、そのうち28500人が痛みを伴うことになる。従来の研究でも、25~38%のひとに豊胸術後に痛みを伴うと報告されている。

豊胸の結果に満足していない人は、満足している人に比べて痛みが長引く傾向にある。


豊胸の手術方法によって痛みを生じるとされている。

すなわち、大胸筋下に入れる場合は、乳腺下に入れるよりも痛く、その後も痛みが継続しやすいとされている。今回の研究では、大胸筋下、乳腺下で行った場合、術後の痛みに違いはなかった。(統計上、有意差なし) ※経験的には、大胸筋下は筋肉をはがすので、術後も痛みが長引きやすいひともいますが、乳腺下は、そのような人が少ない。


若年者は、痛みのリスクが高くなると報告がいくつかある。今回の研究からは、痛みのない人に比べると、慢性的な痛みが続くひとは若い人が多かったが、これも統計上の有意差はなかった。このような結果は、対象群が少ない年齢にもばらつきがあったからだと考えられる。

<身長と痛みの関係 >

背が低い人にも、術後の痛みが長引くという報告がいくつかされているが、今回の研究からは、身長、体重による痛みの要因は見いだされなかった。


カプセル拘縮も痛みの原因と考えられる。今回の研究では、カプセル拘縮していた人が5人いたが、本人自身はそれに気が付いていなかった。

豊胸インプラント後の乳輪乳首感覚低下
乳房の側方に痛みを感じやすい

豊胸インプラント後の乳輪乳首感覚低下分布
乳首を含めた乳輪付近も痛みを感じやすい

豊胸後の胸の感覚低下

75.8%(72 /95人)のひとが、胸の感覚に変化を生じた。69.5%(66/95人)のひとが胸の感覚が鈍くなり、31.6%(30/95人)が胸の皮膚が過敏感になる。

総じて、86.3%の人が、日常生活で悩まされる程度に胸の感覚が鈍くなった。 感覚の異常と局所的痛みは、3,4,5番の肋間神経の損傷によるものとされている。

乳頭と乳輪は、3,4,5番の肋間神経前方と側方の領域を支配している。側方を支配している神経は、乳腺下のときに損傷しやすい。手術の失敗という訳ではなく、だれにでも起きうることを示している。

耐え難い感覚の異常と痛みは、豊胸術をすることにより起こりうる一般的なことである。これらの症状は、一見たいしたことのないように思われるが、35.6%がこの異常な感覚に悩まされているし、17.9%のひとは、皮膚が神経過敏(触ると痛いなど)になっている。

シビアな痛みを生じたひとは10%いて、6.3%のひとは、その痛みのために、豊胸したことを悔やんでいる。


豊胸インプラント後の乳輪乳首の痛み
典型的な胸の感覚が鈍くなる領域
乳輪からアンダーバストにかけて感覚が鈍くなりやすい。




乳輪付近も感覚が鈍くなりやすい

豊胸インプラント後の乳輪乳首感覚低下・痛み領域
胸の外側も感覚異常をきたしやすい。

※コメント
日本の美容外科の本によると、乳輪付近の感覚異常の発生率は、15~20%と記載されている本が多いのですが、自分もそのような認識でした。痛みは、結構な頻度で訴えるひとが多い感じはしますが。

感覚の異常を訴えるひとが、この医学論文では75%と多く、この頻度は意外に多いのはびっくりです。この論文では、乳腺下と大胸筋下の比較はしているものの、豊胸バッグをどこから入れているかの記載がありませんでした。

海外では、アンダーバストから入れることも多いので、どこから入れているかよっても違いがでてくるのかもしれません。

いずれにせよ、豊胸手術をすると、手術の失敗の有無に関係なく、胸の感覚異常、痛みはある一定の頻度で生じることを、手術前に十分に理解した方がよいのでしょう。

豊胸バッグを取りたいという人に、「胸が大きくなって得したことも多いけど、胸の感覚がなくなってしまったのでセックスを全然楽しめなかった」と言っていたことはとても印象的でした。

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→今回は、この医学文献から
Persistent pain and sensory changes following cosmetic breast augmentaion
European journal of Pain 15 328-332



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破損した豊胸バッグからシリコンゲルが漏れて、離れた場所に移動するのは、稀なことです。

しかしながら、破損した豊胸バッグから被膜を破って外に漏出したシリコンゲルはゲル状から液状になって、腹壁や鼠径領域へ移動することがあります。

このシリコーンは、皮下の腫瘤として気が付くこともあり、これをシリコノーマと呼ばれる局所的な反応を起こします。

今回は、豊胸バッグが破損して、シリコンが胸から脛(すね)までに移動したケースレポートの報告です。

56歳女性
脛(すね)と足首内側に2年間の痛みがあり、皮下腫瘤を伴っていた。

豊胸バッグを入れたのは、30年前で、乳がん検査では、症状もなく、特に自覚症状もなかった。超音波検査とMRI検査で、両方の豊胸バッグが破損していることがわかった。すねの腫瘤の生検の結果、病理検査は、肉芽腫性脂肪織炎が認められた。

また、走査型電子顕微鏡による分析では、切除した病変の一部はシリコーンが含まれていた。これは豊胸バッグが破裂し、すねにシリコーンが遠くへ移動したまれなケースである。このような遠い場所にシリコーンがしたという報告は今までにない。

豊胸バッグの破損は、よく知られている豊胸術の合併症の1つです。特に、1970年代から1980年代に使われてた豊胸バッグは、要注意です。

破損してもたいてい、豊胸バッグの周りにできている被膜の中に留まることが多いが、ときに乳腺付近に侵食する。また、稀に脇のリンパ節や胸筋へ漏出し、上腕、腹壁、鼠径部にも移動するといくつか報告がある。
破損した豊胸バッグから漏れたシリコンが乳腺組織にまで侵食している(細い白い→:点状のものがシリコン)
青い→は、豊胸バッグなのですが、一瞬被膜内の破損に見え、シリコンの多くが留まっています。


このシリコーンが遠くへ移動する機序は、完全にわかっていない。シリコーンが、リンパ節、もしくは血管を通って移動しているかもしれないと考えられている。

・この症例では、シリコーンが分離し、重力によって皮下を通って、分散した結果かもしれない。


※コメント
稀なケースではありますが、胸でなく全く別の場所の皮膚に腫瘤などがあった場合には、皮膚科に行くことが多いかと思いますが、豊胸バッグを入れている場合はまずバッグの破損があるかどうか調べることも重要かもしれません。

ただ、今回のレポートの豊胸バッグは、30年以上前の「シリコン・ジェル」なので、現在のシリコン・コヒーシブだと考えにくいのかもしれません。ただし、シリコン・コヒーシブも破損して放っておくと、液状化するので注意はした方がよいかと思います。

豊胸バッグが破損し、アンダーバストを超えた場所付近の上腹部まで移動した症例は経験がありますが、かなり離れた場所に移動したシリコンは経験がありません。

上腹部まで移動していた症例では、豊胸バッグが破損しているのでMRI検査をしてみたところ、腹壁にシリコンが移動していたことが検査で初めてわかりました。

本人もその場所の自覚症状なく、ぼくも初診で診察したときは、上腹部までじっくり触診はしなかったので、気が付きませんでした。やはり、被膜外の破損の場合は、かならずMRI検査をして、どの周囲まで漏出しているか確認することが重要だと考えます。

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 →今回は、この医学文献から
Silicone breast implant rupture presenting as bilateral leg nodules
Clinical and Experimental Dermatology,34,e99-101



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豊胸バッグが破損すると、痛みを生じるのでしょうか?

「破損」というと、痛みを伴いそうですが、豊胸バッグが破損してもほとんどのケースで痛みを生じることはありません。
「silent rupture」というぐらいですから、ほとんど痛みを感じません。

何度も記載していますが、豊胸バッグが体内に入っているときに、痛みを感じるときは、拘縮が進んでいるときによく見られます。特に、生理前になると、乳腺が若干大きくなる(胸が張る)ために、何かしら拘縮している被膜に影響を与えるのでしょう。

実際に、豊胸バッグを取り出すと、このような痛みが消失することが多いのです。

また、痛みを生じるときは、豊胸バッグが破損して、バッグの中身が漏れている場合です。シリコンなどが漏れると周囲の組織が炎症を起こすので痛みを生じます。バッグの中身が生理食塩水の場合は、炎症を起こすことはありません。
豊胸バッグが破損し、皮膚が炎症を起こしている
皮膚が赤くなり、炎症を起こし腫れています。



被膜外に漏れていない破損で、被膜内でシリコンが留まっていても、炎症を起こすと痛みを生じます。


生理食塩水の豊胸バッグ破損時は、まず痛みを感じませんが、豊胸シリコンバッグの破損時は、場合によりけりです。

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妊娠、出産を経て断乳。

断乳後に豊胸バッグの破損が多いのも特徴の1つといえるかもしれません。

次にMRI検査結果を見てみましょう。

下の画像は、カラダを水平にスライスして見ているところです。
下からカラダを覗いているイメージです。
向かって左側の白く写っている楕円形のものが豊胸バッグになります。

右側は、その楕円形の豊胸バッグが見当たりません。
中身は、生理食塩水なので吸収してしまっていますが、もちろん豊胸バッグ自体は吸収しませんから、
豊胸バッグはこの画像では白く小さく写っています。

 

下の写真は、破損がない豊胸バッグが写っています。

 

上とくらべると、なにもない感じですね。
少し白く写っているものが、豊胸バッグになります。



破損の理由は、豊胸バッグの経時劣化に伴い、なにかしらの機械的刺激などがあると破損します。
妊娠を契機とした破損も理由の1つです。

妊娠により、乳腺が大きくなり、豊胸バッグが過度な圧迫を受けることによる破損なのでしょう。
豊胸バッグは、当然劣化していますから、入れている期間が長いほど破損する頻度も高くなります。



破損して中身もなくなり、豊胸バッグは折れて(たたまれて)しまいます。

妊娠中、出産直後に破損に気がついたときは、すぐには取りだせないので、取りだすタイミングは断乳後が望ましいでしょう。

妊娠中は破損のことを気にしても始まりません。生まれてくる赤ちゃんのことを第一に考え、ストレスを極力抑えることが重要です。

ものごとを気にしすぎる傾向にある方は、妊娠を契機に絶対気になりだすはずです。
妊娠中に余計なストレスを感じたくない方は妊娠する前に取りだすことも考慮するのもいいでしょう。

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授乳期、妊娠期間中には、大きくならないひともいますが、ほとんどの方は乳腺が活発化し大きくなるに伴い、バストが大きくなります。

豊胸バッグを入れている場合、より大きくなり、多少の左右差では破損したことがわからなくなる場合もあります。

実際にあった例をご紹介しましょう。

半年前まで授乳していたそうで、断乳してから、バストがしぼんでから左右差に気が付いたそうです。
授乳期は乳汁がよく出る方で与えることも多いので、ごく普通に左右差もあります。
意外に気をつけていないと破損がわからないひともいるかもしれません。

ふつう、授乳期・妊娠しているとき以外は、急に左右差を生じるので破損したというのがわかります。
左右差というのは、コヒーシブだと大きさの違いではなく、左右の触った感じが違うとかですが、生理食塩水、CMC豊胸バッグ以外では見た目の左右差にあまり違いはわからないのが実情でしょう。

断乳後の左右差に気が付いたのは、授乳期はバストが大きくなっていて破損に気が付かなかったのでしょう。

来なきゃ来なきゃと思いきや半年経ってしまったそうです。
ちなみに、シリコン・コヒーシブタイプでは破損してもこのような左右差は生じません。

向かって右側が破損している状態です。

生理食塩水バッグなので、中の生理食塩水は体内に吸収し、
豊胸バッグは折れてたたまれ、周りの被膜はより狭くなります。
豊胸バッグは、くるまれる感じになります。

触診上、やはり被膜は縮まってしまって、
バッグが折れている感じです。
良く触るとゴリゴリしたものを感じるはずです。



ご本人のご希望もあり、MRI検査をしました。

続く・・・

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豊胸バッグtexured typeほぼ全ての患者に「未分化大細胞リンパ腫」?

以前にも豊胸バッグが血液がんの引き金になっているのではないかと何回か紹介していますが、今回の医学論文は、過去10年のデータと現在の一部のデータをレビューしたものをご紹介します。

豊胸バッグの表面の形態の違い

豊胸バッグの表面は、現行では2種類の形態があります。それぞれは表面がツルツルな「スムース・タイプsmooth type」と、表面がザラザラとした「テクスチャード・タイプtexured type」がある。
ツルツルタイプ


ザラザラタイプ

注:劣化+豊胸バッグへの体液のため黄色になっている。

豊胸バッグの表面の違いで生じる!?

血液のがんの一種である未分化大細胞リンパ腫は、ほとんどテクスチャード・タイプの豊胸バッグ・インプラントに関連していた。   

米国のある研究チームは、豊胸バッグ・インプラントの「テクスチャードタイプ」と呼ばれる表面がざらざらとしたタイプの「豊胸バッグ」を使用すると、まれな血液がんの一種である「未分化大細胞リンパ腫(ALCL)」の発症リスクが高まると報告した。  

研究報告によると、豊胸バッグ・インプラントに関連した未分化大細胞リンパ腫が過去10年間に300件以上報告されているが、実際にはさらに多い可能性があるのではないかと研究に至った。  

未分化大細胞リンパ腫の発症原因やリスク要因、どのように治療されているかなどを調べるため、過去10年に発表された医学文献115件に記載されて患者93人と、同センターの患者2人の計95人のデータを詳細に分析した。  

血液がんの原因
その結果、ほぼすべての未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の症例が、テクスチャードタイプの豊胸バッグに関連していた。その発症原因については以下のように推定されている。

①未分化大細胞リンパ腫(ALCL)は豊胸バッグの周辺において、慢性的な炎症が続いているために起こるのではないか?

②豊胸バッグの表面がザラザラしているテクスチャードタイプの表面の微小な孔に入り込んで増殖した組織が、その炎症を長引かせるのではないか?


以前にも紹介した図



過去10年間に報告された未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の患者の半分以上は、乳がん治療のために乳房を切除し、豊胸バッグを用いた乳房再建術を受けていた。

未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の標準的な診断基準がないので、正確な発症率は不明するものの、年間の発症率は豊胸バッグを入れた女性の「3万人当たり1件」と推定されている。未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の発症時期は、豊胸バッグを入れた後、平均値10.7年後と出ている。  

現在、原因を調査中だが、テクスチャードタイプのインプラント製品が発売された1990年代以降、この種のがんが頻発している。

また、テクスチャード・タイプはメーカーにかかわらず未分化大細胞リンパ腫(ALCL)との関連が認められるが、スムースタイプは未分化大細胞リンパ腫(ALCL)との関連は報告されていない。  

ただ、多くの症例で周囲の体液や組織中のリンパ腫細胞の検査をしないままインプラントを抜去しているため、これらの関連性を断定には至っていない。  

豊胸バッグ・インプラントを用いた治療に携わるすべての医者に対して、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)のリスクについて認識し、初期症状に気付けるよう助言している。

また、豊胸バッグ・インプラントを挿入する患者に対しては、術前にリスクを説明し、術後に定期的なチェックを徹底するように必ず伝える重要性を強調している。

☞出典
JAMA Surg. 2017 Dec 1;152(12):1161-1168. 
Breast Implant-Associated Anaplastic Large Cell Lymphoma: A Systematic Review


※コメント

豊胸バッグを取りだした人では、被膜内に体液が若干あるひとがいます。おそらくこれが、慢性的な炎症が継続しているものと思われます。

数回その「体液」を病理に出したことがあるのですが、異常なしでした。最近では、取り出したときに「体液」があっても病理には出していません。

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豊胸バッグの中身に使われているものは、現在ではシリコンが主流です。

10年以上前の豊胸シリコンバッグ、とくにバッグ表面がザラザラしていないタイプ(スムーズタイプ)でよく見られるのが、表面がベトベトしているもの。

取り出すときに、もしや破損?と思われるぐらいに、バッグ表面から染み出てきている豊胸バッグもあります。

豊胸バッグ表面からシリコンが染み出てきてしまっています。

疑問に思っていたのですが、シリコンはすごく安定物質なはずなのに、なぜ豊胸バッグの表面から染み出てきてしまうのでしょうか?


破損していないの、豊胸バッグ表面はベトベト・・・

シリコンの原子記号はSi。Si-Siと結合して、シリコーンとなります。豊胸バッグの中にあるシリコンは、このようにSiが結合しています。
正確には、シリコンは原子名なので、正しく明記すると、豊胸バッグシリコーンになります。

とても安定した物質なのですが、劣化してこの結合Si-Siがはずれると、シリコーンは不安定になり、分子量も小さくなります。そのため、豊胸バッグから浸みてきてしまうそうです。

シリコンが豊胸バッグから染み出すその他の理由として、10年以上も経つと豊胸バッグ自体の劣化も考えられます。

このように、やっかいなのは、豊胸バッグ自体は破損していないのにシリコンが豊胸バッグの外に染み出してしまうことがあるのです。
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豊胸バッグが破損したとわからない場合は別として、破損したとわかっているのに何年も放置してしまうひとがいます。
豊胸バッグを入れたときの痛みの恐怖感、その手術のトラウマがよみがえってきてしまって・・・
あえて、目を背けてしまう傾向にあります。

破損した豊胸バッグを放置しておいて、悪いことはあってもいいことは絶対ありません。
破損したと感じた時でもよいので、一度受診して検査してみるとよいでしょう。

破損したまま放置すると、
☞生理食塩水の場合は、身体に吸収
☞シリコン、寒天状のコヒーシブでもその寒天状も維持せず、いずれどろどろになります。

写真は、中身も外に出てしまって、豊胸バッグが乳房内できれいにたたまれて折りたたまれています。
中身は、すべて「液状化」し、豊胸バッグの中身は空っぽでした。



きれいに折りたたまれて、収納?されていました。

 



このような場合は、胸の下方(アンダーバストより少し上あたり)を皮膚から触ってみると、
なにかゴリゴリしたものが触れるのがわかります。

悪いことはいいません。とくにシリコンの方は、破損しているとわかったら、放置せずに早めに取り出しましょう。

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今回は、豊胸シリコンバッグが破損して、炎症を起こしてしまった症例をご紹介します。

一般的に、豊胸シリコンバッグは、破損してもすぐに症状が出にくいとされます。
海外では、silent ruputureと表現しています。日本語訳にすると、静かなる破損というところでしょうか。まあ、破損してもわからないって、意味です。

そのため、破損していても、ご本人にはわからないことが多いのです。
生理食塩水の豊胸バッグであれば、破損すると体内に吸収されてしまうので、破損した側の胸が小さくなることで本人にもわかります。

やっかいなのは、シリコンです。破損したことがわからずに放置していて、あまりいい感じはしません。シリコンは体内に吸収されないので、これに追随していろいろな症状が出ます。では、どうのような症状が出たら、破損していると気が付くのでしょう?

・急に柔らかくなった。
豊胸シリコンバッグを入れてから10年くらい経過すると、多くの人が拘縮していることが多いです。

今まで柔らかくて(手術後から硬いひともいますが・・・)、乳房の動きもあったのに、拘縮すると動きがどんどん悪くなります。もちろん自然のようには揺れません。

このようになったとき、時間が経っても柔らかくなることはありません。高いエステでマッサージしようが何をしても、硬くなることはあっても柔らかくなることはありません。

それが、「急に柔らかくなった!」というのは要注意です。これは、たいてい破損した兆候です。柔らかいのもつかの間です。

次第に、硬くなっていきます。豊胸バッグが被膜内で破損した場合は、一時的に柔らかくなるのですが、被膜がまた一層拘縮して、さらに硬くなり、胸の見た目がボールが入ったように目立ちます。(もちろん、このような方は、最初からもいます)

これらは徐々に変化していくので、「気が付いたらおかしいことになっていた」ことが多いのです。

前置きが長くなりましたが、今回のケースは、数か月前から原因不明の熱が出ていたとのことです。ある日に、胸に熱感を生じて痛みも生じるようになりました。

もしかして、豊胸バッグが原因?かと思い、来院されました。


向かって右側が、拘縮も激しく、胸はほとんど動きません。皮膚表面も熱感があり、赤くなっています。
炎症を起こしている証拠です。

これは、もう抗生剤を飲みましょう、とか、様子を見ましょうのレベルではありません。

早速、MRI検査をして、豊胸シリコンバッグの破損状態、たとえば、被膜内で破損しているのか?被膜外の破損だとしたら、周りに波及しているのか?など調べていきます。



手術は、患者さんのご希望もあり、仕方ないのでアンダーから切開したら、このように被膜内での破損で、豊胸バッグからシリコンが露出し、液状化していました。

破損を放置したままだと、乳房の変形も来します。その変形も、豊胸バッグを取り出しても変形はそのままということもあります。乳房は、変形したままの皮膚の「くせ」がついてしまいます。破損は、放置せずになるべく早く取りだした方が身のためでしょう。

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