室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

アヒンサー(命を傷つけない、の意)

2012-05-23 14:21:15 | 日記
先週の『三金会』の時に、メンバーの田中さんが持っていらした冊子です。


        


「未来に続くいのちのために原発はいらない」というタイトル。《PKO法「雑則」を広める会》の印刷物です。

広島に落とされた原爆に被爆した医師・肥田舜太郎さんの証言~あなたは、内部被ばくのことを知っていますか~
(100円)


肥田さんは、爆心地から6kmの村にたまたま出掛けていたために、直撃ではなかったけれど爆風に吹き飛ばされたそうです。命が助かったので広島市内に戻り、惨状を目の当たりにして、以来ずっと6千人余りの被爆者の面倒をみてきている方です。

  http://www.facebook.com/kakunokizu


  以下、冊子の目次

  * 放射線はどういうふうに人を殺すか
  
  * アメリカ軍が原爆を投下

  * 生き死にを分けるのが私の仕事
  
  * 恐ろしい目が、人間の目に

  * 4日目の朝、火傷でない死に方が

  * 異変はピカに遭わない人にも

  * 奥さんの胸に紫斑が出て

  * 被ばくのことはアメリカの軍事機密だった

  * 「わずかな内部被ばくは無害だ」とアメリカ

  * 放射能が、福島原発事故で日本中に

  * 子どもは全部福島から強制疎開を

  * 腹をくくって免疫力を落とさない努力を

  * どうすることもできない原爆ぶらぶら病と慢性疲労症候群

  * 被ばくにかかわる差別と人権

  * 心を入れ替えて、いのちが大切な国に変えよう

  * 草の根の力に希望をもって


今まで、各地で講演などされて来た内容をまとめた語り口でできた冊子です。


この他に、肥田さんが日本語に翻訳された本の紹介

  *『死にすぎた赤ん坊』アーネスト・スターングラス著

  *『放射線の衝撃ー低線量放射線の人間への影響』ドネル・W・ボードマン著

  *『死にいたる虚構ー国家による低線量放射線の隠蔽』ジェイ・M・グールド、ベンジャミン・A・ゴルドマン共著

  *『内部の敵』ジェイ・M・グールド、スターングラス共著

  *『ペトカワ効果』ラルフ・グロイブ著


更に、

  *なぜ、放射線は危ないの?

  *長崎原爆稲もみ、一粒の警告

  *紙芝居・ちいさな世界のおはなし


そして、最も衝撃的な4人の赤ちゃんの写真

  「直視してください」広島、バグダット、チェルノブイリ、セミパラチンスクからの資料

  見るたびに、脳みそが掻き回されるような、つらい写真です。


おしまいの方に、本題と思われる『大量の死の灰で汚染された日本列島ー子どもと女性の内部被爆が深刻な問題ー』が綴られています。



セシウム、ヨウ素、ストロンチウムの放出量、健康被害などの数値は、立場が違えば解釈も違ってくるので、絶対的な判断基準は分かりません。

でも、確かなのは、爆発を起こした原発は未だに建て屋が修復されていないので、ずっと放射能の放出は終わっていないし、汚染された冷却水の漏れも止まっていないという事です。

無数の活断層が存在し、地殻変動を起こしやすいプレートが集合している所にある地震国である日本が、安全にコントロールできない原子力を利用する事の危険性に、鈍くなっていて良い訳はありません。


今に、SF小説で想像されていた事態が現実のモノになるまで、待つんですか?