一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・松尾香織女流初段①

2009-04-11 15:50:29 | LPSA金曜サロン
日本女子プロ将棋協会(LPSA)が開席している金曜サロン、10日の担当は昼が松尾香織女流初段、夕方が船戸陽子女流二段だった。
松尾女流初段に初めて教えていただいたのは昨年の3月21日、夕方の部。当時私は女流棋士との初対局では角を落としていただいていたので、そのときの手合いも角落ちだった。
金曜サロンの開席時間は午後2時から9時までだが、このときはほかの指導対局が長引いて、私との対局は9時近くになっていた。だから松尾初段が「もう時間ですので」と帰ってしまっても、何ら問題はなかった。しかし松尾初段は快く対局時間を作ってくれたうえ、「遅くなってごめんなさい」と何度も謝ってくれ、かえってこちらが恐縮してしまった。
ほかの対局は全部終わっていたので、畏れ多くも1対1での対局となった。これを贅沢な時間という。
その将棋は中盤までこちらが指せると思っていたのだが、一失があり上手が優勢に。しかし上手にも緩手が出、こちらに飛角両取りを避ける角上がりが指せて、下手が再び息を吹き返した。
最後はこちらに詰めろがかかったのだが、何とか上手玉を詰まして、ほっと胸をなでおろしたのを憶えている。
この対局で感心したのは、松尾女流初段の大局観だった。対局中は、終盤はこちらがだいぶ余していると思ったのだが、感想戦で松尾女流初段は「△6五桂が下手の玉の逃げ道を防いでいるので、指せると思った」と言ったことである。
たしかにそのとおりで、こちらが思ったほど形勢は離れておらず、微差だった。私は、さすがにプロの将棋観は違う、と唸ったものだった。
松尾女流初段には、昨年10月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式にもゲストとしてお越しいただき、二次会にもご一緒させていただく幸運に恵まれた。
松尾女流初段の酒豪ぶりは一部で有名だったから、どんな飲み方をするのか興味津々だったのだが、彼女のそれはミネラルウォーターを飲むかのようにしっとりと優雅で、思わず見入ってしまったものだった。
酒量が増えても乱れることはなく、さすが酒豪だと思った。途中、松尾女流初段とフッと目が合ったのだが、そのトロンとした目と表情が妙に色っぽくて、思わず「う、上川さん…!!」と漏らしそうになってしまった。
そんな松尾女流初段は、先日の女流名人位戦でB級リーグ復帰を果たされた。最近は将棋の戦法の幅も拡げているようである。今期の活躍を期待したい。
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