一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

8月20日の大野・植山教室ファイナル(2)

2016-08-23 19:37:48 | 大野・植山教室

第4図以下の指し手。▲2五同飛△同歩▲5四桂△5二金▲5三桂成(投了図)
まで、84手で一公の勝ち。

私はすぐにでも▲2五同飛と取れたのだが、一拍置いた。もっとも、大野八一雄七段がこちらに戻ってきた時は、すでに着手済み。「やっぱりそう指したか」という顔だった。
△2五同歩に▲5四桂が詰めろ。大野七段は△5二金とよろける。そこで私は▲5三歩を考えたが、以下の手順がややまだるっこしい。それより▲5三桂成が明快と思った。何より、取られそうな桂を成るのが爽快ではないか。
それでそう指したら、投了してくれた。

投了図は、3枚の桂が上手玉を包囲しており、けっこう珍しい。蛇足ながら投了以下△5三同金は、▲2二歩成(好手)△4一玉▲3一と△同玉▲4二銀△2二玉▲2三金まで詰み。手順中どの変化も即詰みになることを確認されたい。
感想戦。大野七段は、第2図の△9三桂を後悔した。下手の▲7七桂と交換する手はなかったという。
さらに第3図以下の△5五金も検討に上がった。ここは△5五銀だったかと言う。たしかに銀なら、私も角を切りにくかった。ただ、玉から遠い駒を中央に活用するのが自然なので、銀が出にくい意味はあった。
「ずぅっと苦しいと思って指していました」
と大野七段。だが私のほうも、ずっと難しいと思って指していた。最後の▲5三桂成を指した時も、以下△3四歩▲5二成桂△3五歩▲3四金で下手優勢か? と考えていたくらいだ(△3四歩には▲4三金で詰み)。
ともあれ1局勝ててホッとした。最近は将棋の勉強が不足していて、とても勝てる状態ではなかったからだ。
2局目はSar君とリーグ戦。星を見ると私は2勝5敗で、完全な消化試合だ。もっともリーグ戦も、優勝賞品目当てで指しているわけではない。
一人につき2局指すので、今回は私の後手。Sar君の先手中飛車になった。
またこの戦法か…。さすがにウンザリしているのだが、私が負け続けているのだから、文句も言えない。
本局もSar君に気持ちよく攻められ、模様が悪い。
角交換の後、Sar君▲4四歩。この垂らしが絶妙だった。捨て置けば▲5五歩と打ち、△5四の銀を殺す。さりとて△5三の銀で△4四同銀は、▲7一角の飛車銀両取りだ。
私は苦しくなって暴れたが、形勢は挽回できない。
第1図の局面で3時休み。

植山悦行七段がいらした。
「久しぶりですね」
私は恐縮するばかりである。軽く雑談をしたが、私のほうによそよそしさがある。最近教室にあまり来ていないので、私自身の感覚はもはや「ゲスト」だ。
私は頭の中で今の将棋を考える。第1図の前は▲7四銀(桂取り)△(7七から)4四馬▲7三銀成でこの局面になったのだが、▲7四銀では大技の▲4五銀もあり、それでもこちらが投了級だった。
もっとも第1図も、後手がわるい、もう投了しちゃおうと思ったくらいだ。
今日は級位者の日なのでこの時間を利用してミニ講座があるが、助手のW氏がまだ出勤しておらず、夕方に持ち越しとなった。
私は休憩中、自分の将棋を考えていたが、読めば読むほどわるくなり、イヤになった。再開後、△5七歩以下数手指したが、駒損は角損まで拡がり敗勢。さすがにバカバカしくなって投げた。
感想戦。
「△6三金は上がる必要がなかったんではないでしょうか。桂頭を攻められたら△6五桂と跳ねればいいですし…」
とSar君。私は、はいはい、と頷くよりなかった。
今日はHon氏が来ていないが、時刻は午後4時近くになっていて、さすがに休みのようだ。
3局目は植山七段に教えていただく。もちろん平手である。▲7六歩△8四歩。以下矢倉模様になったが、植山七段は後手番矢倉では、100%急戦でくる。本局は早くも△7三銀。▲6九玉に△6四銀と出た。屋敷流だろうか。
私は▲7九角を考えたが、歩越し銀には歩で対抗、と▲6六歩。とたんに植山七段が
「ガーッ!!」
と叫んだ。「ダメだなぁ……!!」
植山七段は頭を抱える。「ここは▲6六銀の一手でしょうよ!!」
呆れるように続けた。
植山七段にここまで激怒されたのは初めてだが、▲6六歩は消極的だったか。
私は▲3八飛。これも常識ではあり得なかったようで、今度は植山七段に苦笑された。
私は早くも意気消沈だが、もっともこれで悪くなったわけではない。以後は私もよく指して、第1図の局面を迎えた。

第1図以下の指し手。▲5六歩△4四歩▲3四銀△5六銀▲同金△同飛▲6七金△5三飛▲9六歩△8五歩▲9七角△8六歩▲同角△8三飛(第2図)

第1図は私が指しにくい。だが金銀交換の後、▲9六歩と、角をこちらから使う構想がなかなかだった。
ああそれなのに、第2図から6手で終わる。すなわち、私が投了した。

(26日につづく)
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