生き生き箕面通信

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1823 ・猪瀬・徳田問題を目くらましに、安倍政権が進めた「国体確立」

2013-12-19 07:33:17 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1823(131219)をお届けします。

・猪瀬・徳田問題などを目くらましに、安倍政権が進めた「国体確立」

 猪瀬東京都知事が本日12月19日に辞任を表明して、一件落着なのでしょうか。猪瀬問題とは何だったのでしょう。

 この間に、安倍首相があれよあれよと進めたのが「国体の確立」のためのさまざまなシナリオです。

 具体的には、特定秘密保護法の制定であり、戦争準備をする日本版NSC(国家安全保障会議)の新設、など。沖縄の辺野古埋め立てを承認させる沖縄県知事への圧力も、シナリオ通りに進めました。

 すべては、1本の糸でつながっているといえます。安倍首相が「日本を取り戻す」と謳った”安倍思想”を具現化する政策です。安倍思想の根幹にある「日本を取り戻す」は、何を隠そう、「敗戦前の日本を取り戻す」ということです。つまり、「国体護持」。天皇を最高権力者とする国民支配体制の確立です。

 徳田虎雄氏の医療法人「徳州会」がらみの謀略は、7年前の沖縄知事選から動きだしたと見られています。2006年の知事選では、仲井真弘多氏と糸数慶子氏の激しい闘いでした。米軍のための辺野古基地建設に対し反対の民意を代表する糸数氏が、当初は有利と見られていました。

 焦った当時の第一次安倍政権は、糸数陣営だった徳田氏を仲井真陣営に寝返らせました。このとき使った手は、徳州会が「違法の内臓売買をした」という徳州会スキャンダルでした。それでも出口調査では糸数氏有利だったのです。ところが、どういうわけか、仲井真氏34万票余、糸数氏30万票余。

 その後、徳州会の金権選挙を暴く形で、徳田毅・衆院議員のスキャンダル騒ぎを起こしました。昨年12月の衆院選からほぼ1年も経ってからの選書違反騒ぎを突如、表面化させました。

 ちょうど、特定秘密保護法案や日本版NSC創設を具体的実現する時機にあたり、これらの問題から国民の目をそらせる「スキャンダル」が必要な時期でした。

 猪瀬知事の選挙違反スキャンダルをからませることで、世間は連日、「猪瀬氏の説明、二転、三転」と、大騒ぎ。世間の目をそらさせる作戦は、大成功でした。もっとも安倍さんにしてみると、「もっと策略がうまくいくと思っていたけど、特定秘密保護法は抵抗が強かったね」というところだったようです。

 仲井真知事は、辺野古埋め立てに同意しなければ、「知事選の時の”不正”が表に出ますよ」という”ささやき”だけで充分だったでしょう。目の前で、東京都知事が葬られていくドラマを見せつけられては、仲井真氏は沖縄の民意に構ってなどいられない。

 安倍首相サイドも、来年1月19日に迫った名護市長選挙の前に「埋め立て承認」を得て置きたい。さもなければ、市長選でまた反対派の市長が再選されると、仲井真知事はゴーサインを出したくても出せなくなると見ていました。

 仲井真知事は、どういうわけか突如入院しました。入院先の病室からでも、安倍首相の要請に応えて、「辺野古埋め立て承認」を出すのでしょうか。

 仲井真知事は、埋め立て許可を出す条件として、安保条約「地位協定」の見直しを挙げました。しかしこれは、アメリカ軍側が直ちに拒否、安倍政権も「アメリカさまのご意向には逆らえない」と、やはり隷従です。

 安倍政権をのさばらせておくと、ろくなことはありません。どうしましょうか。

 


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