生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2096 ・スコットランド住民投票の開票がはじまった――「ガンバレ007!」「独立派の勝利を!」

2014-09-19 09:49:39 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2096(140919)をお届けします。

・スコットランド住民投票の開票がはじまった――「ガンバレ007!」「独立派の勝利を!」

 スコットランド住民投票の結果は、日本時間の本日9月19日午後にも判明するとみられています。世界中が固唾をのんで見守っている住民投票の行方。

 個人的なことをいえば、「007」ことショーン・コネリーの勝利に期待しています。つまり、「独立する」という結果が出ることを、わくわくしながら待ち望んでいるのです。

 スコットランドだからこそ、「民族自決の21世紀型モデル」「民主主義の21世紀型モデル」を示すことができると確信するからです。

 今回の住民投票自体、これこそ住民投票のお手本といえるほど、透明で活気ある”民主主義のイベント”だったといえるのではないでしょうか。16歳から投票できる全員参加型民主主義です。

 旅するジャーナリストを自称する大芝健太郎さんがスコットランドに飛び、現地からの報告を伝えてきています。それによると、「路上で賛成派と反対派の人たちが議論をしている。それを周りで聞く聴衆も増えていく」ような風景だそうです。

 なぜ、スコットランドでは、そうしたことができるのでしょうか。

 

 スコットランド民族は、イングランドとは1000年以上も闘い続けてきました。そのうち併合された歴史は300年です。併合されていた間も、独立運動が続いていた長い歴史があります。

 「民族としてどうあるべきか」、長い闘争の歴史の中で問いつづけ、身につけてきた本物の民主主義の感覚が今回、その本領を発揮したのではないかと推測します。

 「独立する」ことになれば、国内的な混乱も予想されます。通貨をどうするか、金融機関の経営は、油田の収入と管理、最大都市グラスゴウからわずか16kmのところにある核搭載潜水艦基地の扱いなど、どれもこれからの課題です。

 (大芝健太郎 2014年9月17日)

投票二日前、スコットランド最大の都市グラスゴウのジョージスクエアにて、独立賛成派集会

*投票二日前、スコットランド最大の都市グラスゴウのジョージスクエアにて、独立賛成派集会

 さらに、世界の各地の独立運動を刺激し、さまざまな混乱が予想されます。

 日本ですら、「沖縄の独立」が現実化するかもしれません。今は小さな動きにとどまっていますが、辺野古基地の建設が強行されれば、「独立しかない」という気持ちが急速に高まってくることも考えられます。

 

 大芝さんが伝える現地からのルポでは、一人の住民が、「民主主義を取り戻す革命だ」と、次のように言っていたそうです。

 「私たち独立賛成派は今、巨大な力の前に立ちはだかっている、彼らは圧倒的な資本を持ち、政治を支配し、メディアをコントロールしている。それに対して私たちは自分のコミュニティーを信じて、地域の資源を活かして、豊かな家族も貧しい家族も等しく平等な機会が与えられる社会の実現を目指している。これはスコットランドだけの運動ではない。西欧諸国、いや全世界の欲深い、道徳心のない権力者の支配から、民主主義を取り戻す革命なのだ」

 

 「投票日を二日前に控えて、世論調査でも賛否がかなり拮抗しているのだが、暴力やテロなど、きな臭い事件が起きているという話はほとんど聞かない。それはなぜなのだろうか」

 大芝さんは、「この住民投票を推進しているスコットランド国民党が『民主主義』を求めて独立運動を行っているからだ」と指摘しています。

 「印象的だったのは賛成派の人たちと、反対派の人たちがすれ違うとき、にこやかにお互いにチラシを交換していたことだ」とも伝えています。

 僕にとって印象的だったのは、民主主義の本場を自負するイギリスのキャメロン首相が現地に2度も赴き、「なんとかイギリスのとどまってほしい」と、泣きつかんばかりに哀願した姿でした。

 哀願する姿はテレビを通じて世界中にさらされました。イギリスの民主主義はいわば本物ではなかったのです。植民地をむさぼってきた宗主国イギリスの本質がさらけ出されたといえます。

 私たちもこれからは、スコットランドの民主主義に学び、参考にしましょう。

 それにしても、結論が待ち遠しい。