生き生き箕面通信

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1526 ・民主党は自立できず、「賢い有権者」の支持も得られず

2013-02-25 06:57:41 | 日記

おはようございます。                                                                              生き生き箕面通信1526(130225)をお届けします。

・民主党は自立できず、「賢い有権者」の支持も得られず

 民主党は昨日2月24日に、再建のための党大会を開きました。しかし、開く前から離党者が出るなど、期待感の盛り上がらないしょぼくれ大会でした。本来なら、有権者から、「やっと民主党も本気で出直す決意を固めたか」くらいには期待されてもいいところですが。

 海江田万里代表は大会挨拶の中で、「参院選は党の存亡をかけた戦い」と強調し、「『背水の陣』を敷き、乗ってきた船を沈めて、煮炊きした窯の底を破って死中に活を求めなければならない」と、悲壮な訴えをしました。しかし、これとて、悲壮感のカラ回りで、しらけた雰囲気です。「よし、死力を尽くして前進しよう」という烈々たる気力はほとんど見えません。むしろ、また負けるのではないか、という戦々恐々の空気が支配しているようです。

 この大会の目玉は民主党結党以来初の綱領決定でした。ところが、この綱領の中で、憲法に関しては、「憲法の精神を具現化する」という護憲の立場と、「未来志向の憲法を構想していく」という改憲の立場の両論を併記するしかない体たらくでした。結党以来何年も経つにもかかわらず、綱領ひとつ1本化できない情けなさ。同一政党の同志として、「憲法をどうするか」という基本問題すら考えを集約できない未熟さを露呈しています。

 安倍首相は、「いよいよ憲法だ」と憲法改定に本格的に取り組む決意を示しています。なにしろ、次の総選挙まで3年半もの時間を政権に居座れるアドバンテージを得たのですから、憲法改定(改悪)は必然です。そのためにも7月の参院選は、どんな手も使ってでも自民単独で多数を占める。そして、公明、維新など友党と併せて3分の2を確保し、めでたく憲法改定を発議する。

 政権側が押せ押せで来ることが分かっていても、野党第一党としての立ち位置が定まらない情けなさ。

 次の参院選まで、残された期日はわずか5カ月ほどです。野党は、それぞれが勝手に走るバラバラぶりで、これでは自民がまた圧勝するのではないでしょうか。本来なら、野党第一党の民主党が呼びかけ、野党共闘を実現するべきです。ところが、いまや民主党が呼びかけても、ほとんど相手にしてもらえず、八方ふさがり状態です。

 「賢い有権者」は、どうすればいいのでしょう。社民あるいは共産?または緑の党?維新ですか?

 この政治の混迷は、ヒトラーが出てきたときとまったく同じです。もっとも、ヒトラーは、ワイマール憲法の改定には手をつけず、別の法律としてヒトラーが立法権をはじめ全権を握れる「全権委任法」を成立させたのでした。安倍政権はほぼ全権を掌握して、憲法も自分たちの党派がめざす方向に改めようとしています。

 しかし、日本列島は、のほほんとしたままです。安倍政権が、国家権力の暴走を始めるリヴァイアサンという怪物に変身しようとするとき、のほほんと手をつかねて見ているだけのようです。このままいくと、1%のリヴァイアサンと、99%の支配される者の社会になります。日本はそんなに遠くない前に、「1億総中流」という、いわば理想的ともいえる社会を構築したのですが、それがアメリカには気に入らなくて、小泉・竹中路線などを押し付けて解体・変身させてきました。後年の歴史からは、安倍政権はその仕上げの政権、つまりアメリカさまお気に入りの日本にした政権と位置づけられることになると思われます。

 民主党は、自公+アメリカの日本改変計画を阻む勢力として踏みとどまれるでしょうか。