福島第一原発は過去の出来事ではなく、現在も進行形である。政治が迷走して、権力闘争に明け暮れているのが、あまりにも嘆かわしい。読売新聞によると、東京電力は昨日、1号機の原子炉建屋地下で、過去最大の放射線量となる毎時1万300ミリ・シーベルトを記録したという。とうてい人間が作業できる環境ではなく、今後はロボットに頼るしか手がないといわれる。野田佳彦首相が昨年12月16日に事故収束を宣言したのは、あくまでも目くらましでしかなかったのだ。それを前提にして、避難者の帰宅や、農産物、海産物の出荷解除が行われたりしているが、本当にそれでよいのだろうか。私にはそうは思えない。廃炉に向けた動きが遅々として進んでないからだ。さらに、4号機の壁が傾いているともいわれ、危機を脱したわけではないのである。消費税増税をめぐる論議を否定するつもりはないが、それ以上に国民の命を忘れるべきではないだろう。マスコミはこぞって、増税路線を突っ走る野田首相を褒め称えている。そして、福島第一原発の現実から目をそむけさせるために、あえて嘘を吐いた野田を不問にしようとしている。何度でも言うが、福島県東部には、今もなお多くの人たちが取り残されているのだ。とくに深刻だといわれる福島市渡地区の住民は、国や県の方針が定まらないために、そこに住み続けるしかないのであり、政治が統治能力を取り戻さなければ、迷惑をするのは私たち国民なのである。
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第一原発は地震に耐え暴走しなかったが、マスコミ人の頭脳が暴走しているのだから、これがインテリたちの悲しい実態である。