草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

「なまの現実」と向き合うことを力説した竹山道雄!

2018年05月16日 | 思想家

世界で起きていることは一定の法則があって進んでいるのではない。後の世になって歴史家が勝手に解釈するのである。「心」グループに属し、オールドリベラリストであった竹山道雄は「歴史は意外な働きをする。行きすぎ、過誤、外国の反撃とそれへの対抗、勢い、偶然‥‥などがからみあって、しまいにはヒョウタンから駒が出たような結果になってしまう。昭和10年頃には、誰が、対米・英・仏・蘭‥‥戦を予想していたろう!誰がその準備をしていたろう」(『昭和の精神史』)と書いている▼現在の日本は未曽有の危機に直面しているが、誰がこの事態を予想し得ただろうか。北朝鮮が核兵器で我が国を恫喝し、中共が我が国を侵略しようとしているのである。平和憲法のお花畑はあっけなく打ち砕かれたのだ。いかにマスコミや野党が「モリカケ」で安倍内閣を追いこもうとしても、それができないのは、東アジアの安全保障環境が急激に悪化しているからだ。多くの国民は国政の混乱を望んでいないのである▼竹山はまた「人間はなまの現実の中に生きているのではなく、彼が思い浮かべた現実像の中に生きている。もし彼が激しい要求をもっていると、彼はこの現実像をただ要求にしたがって構成し、それをなまの現実とつき合わせて検討することを忘れてしまう」(『同』)との見方を示した。自分の都合いいように勝手に解釈するお花畑を痛切に批判したのである。今こそ日本人は「なまの現実」と向き合わなければならないのである。

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