草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

「皇道の覇道化」に断固反対したのが西田幾多郎だ!

2016年02月28日 | 思想家

保守民族派としてこだわりたくなるのは、日本文化とは何であるからという大問題である。西田幾多郎が『日本文化の問題』で述べたことを、その高弟であった高坂正顕が『西田幾多郎と和辻哲郎』において解説している。「西田先生が日本文化の根底に考えた形而上学的なるものはかかる形での『無』であり、天皇はかかる『無』の象徴であったのである」。「無」であることは自分を持たないことである。日本が世界の中心であるかのような振舞いを慎まなければならないのである▼日本の中心の天皇が「無」であることが日本の国柄を示しているのである。「最も戒めるべきは、日本を主体化することでなければならないと考える。それは皇道の覇道化に過ぎない、それは皇道を帝国主義化することに外ならない」と主張したのだった。「日本精神の真髄は、物に於て、ことに於て一となると云ふことでなければならない。元来そこには我も人もなかった所に於て一となると云ふことである。それが矛盾的自己同一として皇室中心と云ふこと」なのである▼他国や他の民族を否定するのではなく、こちらが「無」になることで、かえって日本の王道の精神が相手にも伝わるのである。他国が帝国主義的な侵略をしてくるならば、それには毅然として立ち向かわなければならないが、まずは相手を認めるところから出発しなければならないのである。そうでなければこちらの思いが通じるわけはないからだ。最近は日本人の間で中共や韓国への嫌悪感が広がっている。これまでの経過からしてあたりまえのことである。だからといって日本文化の根底にある「無」の精神を忘れてはならないのである。

 

にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ

 

               ←応援のクリックをお願いいたします。

 

 

政治 ブログランキングへ


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福島第一のメルトダウンを隠... | トップ | アメリカの核の傘が機能しな... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大東亜 共栄)
2016-02-28 16:49:11
日本の最高神は天御中主神であられるから

政教分離という人間側の都合をいつまでも続ける政治家は

国会議事堂にもふさわしくないのである。
Web Designer (徳)
2016-03-08 02:57:13
西田幾多郎氏は、いいこと言っていますね。この思想はガンディーの思想に非常に近いです。”無”(武器なし)の迫力で強大な大英帝国に勝ったんです。日本もできます。日露戦争のころの精神に戻ればできます。
私のウェブサイトにリンクさせてください。まだ未完成ですが、情報収集しています。では、よろしく。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

思想家」カテゴリの最新記事