国民連合のマリーヌ・ル・パン党首は、パリで起きているデモへの支持表明している。今回の騒ぎは複雑な様相を呈している。日本と同じように、フランスの若者の左翼離れは進行している▼特権的な地位に甘んじているのは、フランスでもエリートたちであり、彼らは異口同音に民主主義の大切さを説く。しかしながら、彼らはエリートであることで、高給を得ており、一般民衆には考えられない生活をしている。格差社会を云々しながら、自分たちが特権的な地位にあることを、一方では肯定しているのである。これに対する怒りが爆発しているのだ。日本でNHKの職員の給与が批判されるのと一緒である▼司令塔がないというのは、それを指導する左翼政党が見当たらないということだ。国民連合がどのような動きをするかに注目が集まっている。グローバリズムへの反発は、アメリカでトランプを大統領に押し上げ、イギリスではEU離脱という事態を引き起こした。フランスの騒動もそれと連動しているのではないだろうか。左翼が台頭してきているのではない。オランド政権の社会党がグローバリズムに屈し、その後を継いだマクロンの自由化政策が反発されているのである。今の安倍政権が移民政策を推進することは、マクロンと同じ道を歩むことではないだろうか。安倍首相は本当にそれでよいと思っているのだろうか。
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