ISO:2015の理解

新ISO;2015年規格の基本的な考え方を理解する。

ISO:2015年規格の理解(3) 4章 4.2 2017.05.30

2017-05-30 20:54:51 | ISO:2015年規格の理解
ISO:2015年規格の理解(3) 4章 4.2 2017.05.30

4章 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解です。

その前に,タイトルを「規格ユーザーの視点で見た規格(ISO9001:2015,14001:2015)の理解」に変更しました。
その背景は,ブログを見ていますと,似たようなタイトルでの記述が幾つか存在しており,内容的には規格を中心に置いて理解するスタンスが伺えました。

何も,おかしくはありませんが,規格からではなく運用実態をベースに置いて,規格との関係を理解する視点の方が理解し易いと,過去からの経験で言えます。
その視点が大切です。この視点を明確にするために,タイトルを少し変えました。

さて,「4章 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解です。」

利害関係者は「interested:興味を持った」であり,「Customer:顧客」も含む範疇が,大きくなっていると考えた方が理解しやすいと思います。外部環境へ,また,外部環境からに,関連するため,ここでどのような関係が存在するのかを認識させようとしています。
QMSでは顧客満足度を幅広に考えることにもなります。2008年版規格でも,目の前の顧客満足だけではありません。顧客満足は要求事項のみ満足させれば良い,とのことにはなりません。

顧客を引き留めるには,顧客が今付き合っている組織と,今後も付き合っていっても良い(利益)か,利益が得られるかと言うことでしょう。このために顧客に対して,何らかの対応が必要となります。従来も同様です。

一方,EMSでは,内部コミュニケーション,外部コミュニケーションの所で対応した内容と考えることになると考えます。現在の環境影響,将来に渡る環境影響,即ち潜在的な環境側面,(緊急事態的な内容)と考えることにもなります。
若干,観念的にとなるものの,従来の要求から拡大して,将来的な内容にも視点を置くことが必要です。これ,即ちリスクです。
目の前のことのみで無く,大局的にも見ることが大切であることの理解を求めているようにも思えます。

「リスクマネジメントシステム」は導入しませんが,考え方は考慮することになります。「リスクマネジメントシステム」にはマイナスのリスク(これは分かり易い。)とプラス側のリスク(分かり難い)があります。
一例ですが,駆け込み需要などのケースに該当します。後で来る反動を承知して,運営しないと,とんでもないことになります。急に売り上げが激減してしまいます。過去,家電業界,自動車業界でありました。

ここで大切なことは,顧客要求事項を満足させるばかりではなく,そのベースとなるか,または,その結果でもあるのでしょうが,その製品・サービスに係わる法令・規制要求事項の順守です。

顧客満足のみ満足させてしまう,危険性が排除されます。

EMSでは法令・規制要求事項を順守させるために,法の順守を仕組みに組み込んでいますので,不安はありません。

QMSは,法令規制要求事項を守ることは当然のこととして・・・・と2008年版は謳っています。常識なのです。

(つづく)


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