アマチュア哲学者で

日記か評論か意見表明か感想文かノンフィクションかエッセイか暇つぶしのレポートか

LET IT BE...NAKEDとは何か

2022年12月05日 21時08分58秒 | beatles
 これはLET IT BEのスタジオ録音版だ。1970年に発表されたBeatlesの最後のオリジナルアルバムLet It Beはライブ仕立てだった。当時Beatlesの公式ライブ盤は一枚も発表されていなかった。だからLet It Beはライブ感覚で新鮮に受け入れられた。ジョンの音声発言が巻頭と巻尾に収録されている。どちらもジョン得意のジョークだ。バックの笑い声さえかすかに収録されている。ラストの「我々グループはオーディションに合格したようだぜ」というのは本当にジョンのユーモアセンスに感心する。
 楽曲の演奏前にもメンバーの生の声が聴かれる。とにかく楽曲もライブ演奏を感じられるように収録されている。
 しかるにNAKEDアルバムはきっちりとスキ無しの全11曲構成されていて、オリジナルでは入っていないDON’T LET ME DOWNが8曲目に入っている。これがこのアルバムのみそだ。アップルビルの屋上ライブ演奏がYOU TUBEでなんぼでも視聴できる名曲が収録されている。
 オリジナル盤のDIG ITとMAGGIE MAEがカットされている。両曲とも完成度が低くライブ感そのままの録音がフューチャーされていた。
 NAKEDでは曲順もオリジナルと違っていてGET BACKがファーストトラックでラスト11がLET IT BEである。両方の楽曲のテイクも違っている。どうもEP盤とLP盤の違いのような気がする。テイクが最も違っているのがTHE LONG AND WINDING ROADでこれはマッカトニーが嫌ったフィル スペクターのぶ厚いアレンジでなく、マッカトニーのイメージしたシンプルなサウンドが採用されていて、ファンにとっては聴きごたえがある。
 オリジナルLET IT BEより完成度は高いのだが、やはり二番煎じのそしりが免れない。しかし以上の見解どおりBEATLESファンとしては必携のアイテムといえる。
 P.S.音楽は聴覚だけのことだと思っている人がいるが、実際は視聴覚である。演奏は聴くだけではなく、見なければ解らないと言っても過言ではない。その曲の演奏シーンを視て初めて解ったという曲が多い。演奏者やその曲のイメージするシーンを視て初めて解る、その音楽の意図する事が、モチーフが、素晴らしさが。




ジョンレノン雑感

2022年11月28日 22時11分20秒 | beatles
 ビートルズのリーダー格。ビートルズはジョンレノンに始まってポールマッカートニーで終わったと朝日新聞のある記者は評したが言い得ていると思った。
 レノンがビートルズ発足時から実質的リーダーだったが、そのようにふるまわなかった。他の3人のメンバーと平等に行動した。そう彼は社会主義者だったと思われる。彼の作って歌った詞と楽曲の数々からも導かれる。わたくしから言えば彼はロックンロール社会主義者だ。
 それがニューヨーク市の住んでいたダコタマンション玄関前で1980年に射殺された理由だ。
 わたくしはずいぶん過去に音楽之友社刊『ジョン・レノン』レイ・コールマン著を通読したのだが、犯人マーク・チャップマンはCIAの陰謀によって動かされたのだと確信した。
 当時レノンは元ビートルズの大富豪として、米国の弱小社会主義者たち、もしくはその組織に巨額のカンパ資金を寄付していた。その行為が米国の体制内右翼の逆鱗に触れたのだ。その感想を以前の職場の上司にもらしたがそれは違うと明確に否定された。その論拠が思い出せない。あの上司とはわが本意ではないのによく対立していた。
 レノンは紛うことのない音楽的天才で自作の詞曲をギターで弾き語りした、他のメンバーと共にバンド活動で。ポールマッカートニーという、これまた天才作曲家との共作が有名だが、彼単独でも名曲を作っている。imaginが代表曲か。そのかもしだすメロはシンプルだがしっとりとして聴く人の感情を魅惑する。
 しかも彼には文学的才能も見られる。わたくしの英語の教養など高が知れているのだが彼の歌詞を読むと感心できる。nowhere manとかhelpとかstrawberry field foreverとかhey bulldogとかin my life ,girl等。それに反してポールの歌詞は判読しにくい。彼は英語特有の浅学の日本人では理解しにくい表現をする。
 いやレノンの事だが、ものすごい近視でデビュー初期の頃とlet it beの頃の眼鏡をかけた顔が断然違った印象に見えた。何しろヘアスタイルがマッシュルームカットからロングのセンター分けに変わっていた。
 revolutionの詞を書いたのも彼だが、そこでは暴力革命に反対意思を表明している。君が毛沢東の写真を持ち歩いているならどうにもならないとも歌っている。