いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

道すがらの白黒ねこ

2011年04月12日 19時51分35秒 | ねこ

―朝、バイト先に行く途中、畑を散歩する猫をみた。―

■朝一、ニュースチェックしたら、いきなり、レベル7! やはり、という気持ちと、今なぜ!?、という気持ちとやはり+隠しきれなかったんだな、など複雑な気持ち。一万テラには、嗤ってしまった。あー嗤えてきた[$1]。 でも、10ペタって言っても、何ケタか誰もわからないしね、と思うと、なお、嗤えた。フジテレビ・秋元某女史の気持ちになれた。それにしても、依然として原子力安全委員会が放出放射線量/放射能の算出根拠となる生データを明らかせず、結果の数値だけを出していることに驚きと怒りを覚える。そして、保安院との算出結果の違いの根拠を示さないこと、さらには、マスコミがそれを問い質さないことにも驚きと怒りを覚える。それにしても、はしごをはずされた恰好となった、"御用"学者のみなさまはどんな御心境なのだろうか?

[$1](フジテレビ女子アナ、「脆弱」を「きじゃく」と読む…ネットで話題に) すごいぞ!秋元優里、加藤周一センセに近づいた!"教養"人だ!


経団連会長、「原発賠償は国の責任」 東電国有化論は一蹴#1

経団連会長がおっしゃいますた;

東電の経営体制については、原子力の安定供給体制を維持するため「法律に基づき国は東電を民間事業者として全面支援すべきだ」と語り、政府内の一部で浮上している東京電力の国有化論を一蹴(いっしゅう)した。また、福島第1原発の損傷についても「原発は国によって安全基準が定められ、設計、建設されている」と指摘、国の安全基準が甘かったとの認識を示した。 

これは、怖いゾ。返り討ちに遭うぞ、ブルジョアさま。つまり、政府の管理責任を問うているのだが、もしこの論理を政府=つまりは官僚が逆手に取ると、政府が民間企業を完全に統制できる。安全を大義名分にして。無茶な安全基準をどんどん押しつけてくる。本当の民間主義者であるなら、政府は一切安全に干渉するな!安全は我々民間で実現する!という意気込みでなければいけない。自己責任!って言っていた時期が、遥か昔のようだ。

米倉経団連会長のもの言いは、論理としては、それなりに筋が通っている。でも、そうなら、政府の統制なしには、経団連企業は"禁治産者"であると宣言したに等しい。結局、政府・官僚の経済統制を助長している。

こうなった理由は、東京電力が原子力発電所を制御できなかったからに他ならない。もっとも、東電が想定を広げて、地震対策、津波対策の設備の充実をしようとしたが、政府・官僚に妨害されたという事実があるならば、米倉経団連会長の言い分は説得力がある。

懐かしい、"自己責任"。

野中広務さんが、小泉純一郎の政策を真っ向から批難してきたことは有名。政治路線でいうと、ネオリベ路線。その中心思想として庶民に有名なのが、自己責任論。でも、おいらが、大臣から「自己責任!」と聞いたのは、小渕内閣の時の有馬文科大臣。JCOの臨界事故の時、事故について「マニュアルに従わなかったのが悪い。作業は自己責任!」と言っていた。小渕内閣の官房長官は野中広務に他ならない。さらには、JCO臨界事故では陣頭指揮にあたり、常磐高速道を止めたり、危険地域を広くとったり奮闘していた。今では知っている人は知っているが、いわゆる小泉路線というのは小渕内閣の頃から始まっていたのだ。

こういう、JCOの臨界事故の責任を民間に負わせる政治思想を歓迎しているかと、おいらが思っていた、経団連らブルジュアさまが、今では、「原発は国によって安全基準が定められ、設計、建設されている」と指摘、国の安全基準が甘かったとの認識を示した。アイン・ランドのいう"利己主義という気概"とは違った、ホントに幼稚な利己主義にびっくりした。

■今回の騒動の事情分析で似たものが2つ;

松本徹三、より強く意識すべき「世界のコンポーネントとしての日本」
現代史家・秦郁彦、 原発処理、もう米国に頼みたい

松本曰く;強さは、平均的な日本人が天性持っている「我慢強さ」と「誠実さ」であり、これは草の根レベルで遺憾なく発揮された。多くの善意に溢れる人達が現場で頑張り、臨機応変に対応して結果を出した。一方、弱さは、一言で言えば、「リーダーシップの欠如」であり、これは「構想力と組織的な対応力の不足」「決断の遅さ」などという形で現れた。

例は悪いが、これは先の大戦での米軍による日本軍の評価と一致している。米軍の幕僚は、戦場における日本軍の臨機応変の対応力と忍耐力は高く評価しつつも、上層部が指導するワンパターンの戦略と戦術は全く評価していなかった。


秦曰く;1939年に、満州国(現在の中国東北部)・モンゴル国境のノモンハンで、日本の関東軍と旧ソ連軍が戦った。双方とも2万余の死傷者を出して停戦になったが、ソ連軍指揮官のジューコフ将軍は敵の日本軍について、「下士官兵は優秀、下級将校は普通、上級幹部は愚劣」と評した。

 この“3段階評価”は、戦後の日本社会にもあてはまりそうだと考えていたが、今回の東日本大震災、なかでも福島第1原発事故への対処過程を眺めていて、さらにその思いを強くした。


日本の先進諸外国に比べ著しい特徴はエリートがバカである、ということである。とおいらも以前から言っている。もちろん、立派な気概に基づくものではなく、ねたみ・ひがみ・そねみに基づくものであることはいうまでもない。




#1;
経団連会長、「原発賠償は国の責任」 東電国有化論は一蹴
2011.4.11 19:01

 日本経団連の米倉弘昌会長は11日の会見で、数兆円規模にのぼるとみられる福島第1原発の賠償責任について、「原子力損害賠償法には大規模な天災や内乱による事故は国が補償するとある。国が全面的に支援しなくてはいけないのは当然だ」と強調した。

 米倉会長は原子力損賠法が想定した「大規模な天災」について「関東大震災の3倍規模」とした法律制定時の国会答弁を例示。そのうえで、「今回は30倍」であるとし、国の全面支援は当然との認識を示した。

 東電の経営体制については、原子力の安定供給体制を維持するため「法律に基づき国は東電を民間事業者として全面支援すべきだ」と語り、政府内の一部で浮上している東京電力の国有化論を一蹴(いっしゅう)した。また、福島第1原発の損傷についても「原発は国によって安全基準が定められ、設計、建設されている」と指摘、国の安全基準が甘かったとの認識を示した。

 一方、「政治家が国有化という言葉を使っただけで、どれだけ東電の株価が下落したか」と非難。海外にも広がっている放射能の風評被害についても、「もっと正しい情報を発信するとともに、場合によってはWTO(世界貿易機関)に提訴すべきだ」と語った。