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必見!陰陽五行的パワースポット

2013-09-26 15:34:36 | フィクション
語る彼らは響には非常に誇らしげに見えた。

「嫌です。私には若様がいますから。響にも話したでしょう?」

即答。

「ならその若様も一緒に。リミアにお店も用意します」財布 ck

「それも駄目です。若様は今お忙しいと言ったではありませんか」

響の譲歩案にも取り付く島も無い。

「……例えば、私の願いが世界に関わる事だと。引いては澪さんの大事な若様だって巻き込まれるかもしれない事態の収拾に貴女の力が必要なのだとしてもですか?」

自身が勇者であると。響は最後まで澪に述べる事はなかった。料理の知識も書物を読んだのだと適当に誤魔化していた。勿論、追求していれば突き崩せた嘘だろう。しかし澪にとって大事な所は料理知識と技術であってそれ以外はどうでも良い事だった。

勇者と言う肩書きを明らかにする事でトアや澪の態度に変化が出るのではないかと不安だった為だ。ただの冒険者でいられたこの数ヶ月は響にとって新鮮で、名残惜しい時間でもあった。

「お話になりません。私は世界などどうでも良いのです。大切なのは若様だけ。私如きが助勢してどうにかなるような事態なら、若様がどうにか出来ない筈もありませんし。ならば私はただあの御方の傍に在り、その命に従うのみ」

「……絶対ですか」

「絶対ですわ」

いっそ勇者として名乗り、助力を願おうとも響は考えたがすぐにその考えを撤回した。澪は世界がどうでも良いと言った。ならば自分がヒューマンの社会を守る為に呼ばれた勇者だと明かしたとして交渉に影響があるとは思えなかった。

(澪さんがここまで惚れこんでいる若様って一体……。トアさんも格が違うって苦笑いしてたし。世の中どうなってんのかしら。そいつと澪さん達で世界なんて救えちゃうんじゃないの?)

響が冗談の様に思い浮かべた意見が実はそんなに馬鹿にした物でもなかったと、いずれ彼女はこの時の事を思い返す事になる。

「……ふぅ。絶対、かぁ。見事に振られちゃいましたね」

「貴女もパーティをまとめる身なら、甘えよう楽をしようと思うのはマイナスだと学んだでしょうに。私は若様以外、誰の意にも従う心算はありません」

「はいはい、ご馳走様です。用件はこれで終わりです。それじゃあ澪さん、これで」

「ええ、気を付けて帰りなさいな」カルバンクライン

「はい。澪さん、何時かリミアにも来てくださいね。その時はもう少しレシピ思い出しておきますから」

「あら、初めて魅力的な話を聞きました。覚えておきます」

最後に深く一礼した響はそのまま姿を消す。

澪と響の奇妙な出会いはこうして別れを迎えた。

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 商会は、順調だ。

 僕が思い至らなかったのが馬鹿だと思うけど、開店して少ししてから目立ち出した転売やら買占めやらも完璧では無いけど対策した。

 具体的には購入数の制限とか、転売する人間への”お願い”などだ。

 どうせ、完全には防げない事だと思うので多少は諦めて出来る範囲での対策だ。いたちごっこになって苛つくのは正直不毛だと思うから。

 講義も、まあ順調だ。

 あれからブライト先生の紹介で来た連中と、それから残った生徒に紹介されてきた連中が受講して、多少の生徒の確保に成功した。

 ……五人残っただけでも、まあ良い方か

http://www.watchsreceive.com

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