さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ソウル その2

2010年08月20日 | 海外旅行
景福宮の思政殿は、勤政殿の後方に位置し、国王が御前会議を行い、各種政策を決定するなど臣下と国事をはかった場所です。



思政殿の内部。

勤政殿と同じ屏風が置かれています。



思政殿の左わきには、千秋殿があります。政治・経済・文化の面で優れた業績を残した、李氏朝鮮代四代世宗大王と学者がここで政策を練ったと言います。



千秋殿の内部です。ハングル文字は、世宗大王によって創られました。



慶会楼。

国王と臣下が参席する重要な宴会や外国使臣を接待する宴会場として使われてきました。

池に影を映す姿は美しく、景福宮を代表する建物になっています。



1997年に訪れた時の写真です。この時の写真の方が、青空に恵まれて美しいですね。



慶会楼の屋根飾りですが、小さな像が11個が並んでいます。

このような屋根飾りは、中国の明・清時代に発展したもので、走獣と呼ばれます。

走獣の数は、建物毎に1,3,5,7体が並べられ、数が多いほど貴い建物ということになります。この数は建物のヒエラルキーを表しており、北京の紫禁城太和殿が10体であり、これが最大の数になります。

先頭は、太公望とも帝王の禹とも呼ばれる仙人が鳳凰に乗っている仙人騎鳳、以下、麒麟、鳳凰、獅子、海馬、天馬、押魚、サン猊、カイ豸、斗牛、行什といった10の神獣が付き従います。

ところが、慶会楼では、十一の像が並んでいるのが見えるので、紫禁城太和殿と同じになります。走獣の数に関するいわれを知らないわけはないので、朝鮮と中国との複雑な関係がうかがえます。

なお、現地ガイドは、屋根飾りの先頭は三蔵法師で、以下はお伴であると説明していました。従う走獣の形も中国のものとは少し違っています。



国王が生活する内殿には多くの建物が並んでいます。



康寧殿は、王の寝室として使われた建物です。

この建物では、屋根の上に横木が渡されていませんが、これは天の気を吸収するのを妨げないためとのことです。なお、地の気は、オンドルを施した床から吸収できるとのことです。



康寧殿の内部。



反対側。王様は中央の家具の置かれていないスペースに寝て、脇の小部屋には、女官が宿直したといいます。



天井には美しい模様が描かれています。



交泰殿。

康寧殿のすぐ後ろにある王妃の寝室です。この建物も、天の気を吸収するため、建物の屋根に横木がありません。



交泰殿の後ろには、峨嵋山と呼ばれる裏庭があり、オンドルの塔が並んでいます。



景福宮の奥には、香遠亭や明成皇后遭難の地といった見たい所があったのですが、復元工事のために閉鎖になっており、今回は見ることができませんでした。



王宮から出てところには、十二支像が並んでいました。自分の干支の像を触ると、幸運が舞い込むとのことです。



王宮の敷地に隣接して、国立民族博物館があります。



朝鮮の伝統的生活を再現して展示しています。



結婚式の光景です。



輿。



医院。



また戸外にも、展示物が並んでいます。

トルハルバン

済州島にある石像で、「石製の爺さん」を意味しています。街の入口などに立てられ、守護神や呪術的な宗教機能を兼ね備えています。





文人石。

墓を守るための石像です。



ジャングンピョ(将軍標)あるいはチャンスン(長生)

集落の入口や道端に立てられた木像や石像による、村の守護神です。天下大将軍や地下女将軍などの文字が書かれています。

日本の埼玉県奥武蔵の高麗でも、天下大将軍や地下女将軍などと書かれた将軍標が見られますが、これは高句麗からの渡来人が住み付いたためと言われています。



以前ソウルを訪れた際に、景福宮で撮影したコスプレ写真。今回のツアーでは、別な所で撮影することになりました。
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