さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 リスボン その7

2021年06月03日 | 海外旅行
ロカ岬からリスボンのホテルに戻りましたが、ひと休みの後にポルトガルの民族歌謡であるファドを聞きに行くことになりました。スペインにフラメンコがあるようにポルトガルではファドです。オプショナルのため参加しない人もいましたが、その場合は夕食を自分でなんとかとることになります。

アルファマ地区はリスボンで最も古い街並みが広がり、白壁の家や迷路のような小路などイスラムの影響を良く残しています。



1月の肌寒い夜のためか、人影はまれでした。



会場のパティオ・デ・アルファマは17世紀の貴族の邸宅をファドハウスに改装したものです。



パティオ・デ・アルファマの看板。



ネコの窓飾り。 



まず食事ですが、その途中で歌が始まりました。(食事内容の詳細は後にまとめて)



ファドでは、歌い手をファディスタといい、12弦で丸胴のギターラと6弦の一般のクラシックギターのヴィオラが伴奏します。リスボンでは男女のファディスタが登場しますが、もうひとつの中心地であるコインブラ・ファドでは男性のみとなります。



ファドはもともと社会の底辺にいる人々が親しむ音楽でした。アルファマ地区などの下町に住む船乗り、沖中仕、売春婦、失業者、アフリカ人奴隷など、日々の辛い生活の中でひと時の娯楽として仲間と歌い楽しんだものがファドだといいます。

ファドという言葉は、「運命」あるいは「宿命」を意味するといいます。そのためか、暗い曲調の歌が多いようです。



ファドの歌い手としては、「ファドの女王」とわれるアマリア・ロドリゲス が最も有名で、映画の中で歌った「 暗いはしけ 」 が知られています。

また、ファドで有名な「Maria Lisboa マリア・リスボア」は、日本の歌謡曲「異邦人」の元ネタになっています。日本にもファドの歌い手は多くいますが、意外に思われますが、ちあきなおみが「霧笛」をはじめファドを歌っています。

ここの名前を挙げた曲は、YouTubeで聴くことができますので是非どうぞ。



15分ほど歌って交代。





ファドの歌だけかと思ったら、民族舞踊が行われました。





舞踏も混じることから、観光客向けのショーであることがわかります。ファドは、歌詞が判らないと曲を理解し楽しむのが難しいので、これで充分ということになります。





歌はまだまだ続くようでしたが、適当なところで引き上げました。



静かな夜の街歩きができたのも、時差ボケの眠さをこらえて出かけてきたかいがありました。

ポルトガルの観光開始の長い一日が、ようやく終わりになりました。
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